100均から始める?システム手帳沼(中身編のつもりが紙の話で終わってしまった編)

外側(バインダー)編はこちら。

当記事ではそれに綴じるもの、中身の話をします。
リンクはダイソーとワッツのネットストアのものを挿絵代わりに貼っています。やっぱり画像があるとわかりやすいのでね。一部自前の画像もあります。

その前に、ざっくりと手帳用語のおさらい

リフィル
シス手では基本的に紙モノ(カレンダーなどスケジュール、アドレス、メモなど)を指す。レフィルともいうが、当記事ではリフィルで統一。
リフィルパッド
クリップボードのクリップ部分がシス手の金具になってるみたいなやつ。机置き用にしたり、適当なカバーに土台部分を差し込んでシス手化させたりできる。
リフター
ページめくりの補助をするやつ。シス手の一番上や下に入れて、リフィルが金具に挟まれてクチャってなるのを防いだり、めくりすぎによる上下のリフィルの劣化軽減にも。
ディバイダー
仕切り。紙サイズから一部飛び出ているインデックス付きが多い。
プロテクター
金具につける(敷く?)パーツ。カバーと金具がぶつかったり擦れたりするのを防ぐ(特に革カバーだとリングの跡がついてボコボコした見た目になるから、それ予防に)。リングプロテクターとも。
ジョッター
クリップボードみたいに、メモを挟んでおけば立ったままでも書けるようになるやつ。シス手の金具部分が書く時に邪魔だな〜という時などに。
プロッター
「○○ター」が多いからこれも何かのアイテム名かと思ったらブランド名だった。


今回取り上げる「中身」は「リフィル=筆記用紙部分」ですが、ラミネートして中表紙・リフター・ディバイダーにしたり、クラフト表紙のバインダーに貼ったりも想定しています。
100均で買える紙は、だいたいこんな感じ。

ノート、メモ帳、ルーズリーフ

サイズによっては、穴を開けるだけでそのまま使える。
素材を見てもだいたい「紙」しか書いてない。シャーペンやボールペンでの筆記なら基本的には問題ないと思うが、水性ペンや万年筆、スタンプなどだと滲み・裏抜けなどの問題が生じることがある。

これは万年筆インクが裏抜けしたんだよな……って、あれ!? 80枚!? 100枚じゃなくなってる!!

枚数が減っただけじゃ紙質は変わらないよね(変わるとしても劣化だろうし)

原稿用紙

紙サイズがデカいからマス目もデカくて、小さい手帳に入れるのはバランスが悪いであろうな。
原稿用紙柄を使いたいなら、メモ帳サイズやその辺じゃ売られてないやつ(イベントとか個人頒布物とか)を検討すると吉。

ダイソー・セリア・ワッツにあったりなかったりするけど最近見ないから廃番かもしれない
(キャンドゥは近くにないので知らん)

半紙

習字用の紙。練習用、清書用、色付きなど、いろいろある。筆記用ではあるものの筆&墨だし、薄くて破れやすいからリフィルには向かなさそう。遊び紙とか?

ポスト/メッセージ/情報 カード

絵柄があるポストカードで表紙やディバイダーなどを作ると手帳が華やぐ。目印にもよし。
気に入るものがなければ文具雑貨に強い本屋とかで1枚150円くらいで買えるから、そっちも探してみるといいかも。あとは好きなクリエイターやコンテンツがネップリ配信したものとかね。

情報カードはサイズも紙質もいろいろ。(前よりサイズ展開が少なくなってる気がする)

メッセージカードはだいたい名刺サイズでデザインがかわいい。かわいい分、コストがかかってるから枚数は少ない。

便箋、一筆箋、はがき箋

デジタルの時代と言われていても、生きてる!

手紙=人に贈るものだから、おしゃれデザインが多い。華やぐね〜。便箋だとA5、一筆箋はバイブルに入るかな?

折り紙、デザインペーパー

昔は普通の紙、千代紙、和紙くらいしかなかったけど、デザインペーパーが参入して柄物がかなり増えた。素材もトレーシングペーパーや透明フィルムなど増えた。書くのには向かないけど。紙製は蝋引き(溶かした蝋を染み込ませる)にしても楽しい。
お得だと思って枚数が多いものを選ぶと、紙厚がめちゃくちゃペラかったりする。悲しい。枚数より好きな柄で選ぼうね。

基本サイズの150×150mm、半分の75×75mmの他に、セリアやワッツでは「デザインペーパースリム」という170×85mmも見る。(バイブルより短辺が1cm短い)

ダイソーだと折り紙サイズと縦長サイズ(ほぼA5)のセットがある。

ワックスペーパー、クッキングシート

折り紙状(切られたものが何枚か入り)のと巻物状(自分で好きな長さに切る)がある。バレンタインとか手作りお菓子イベント前だとかわいい柄が増える。

字は書けないし糊付けもできないけど、リフィルを包めば濡れ・汚れ避けに使える。
ツルツルしてるから剥離紙(シールやテープの一時避難場所)にできるかもしれないけど、そもそも剥離紙に粘着物、つきにくくない? シールを使い切った剥離紙に穴を開けてシス手に綴じてるんだけど、貼ってしばらくするとペラ……てなるんだが。大きめに切って挟めるようにする、とかひと工夫した方が安心かも。手作りだからこそできるワザだ!

包装紙、ラッピングペーパー

これだけでかければ地味なA5バインダーのカバーをくるむとかもできる。丸められてるから癖を取るのが大変。ものによっては薄かったりするかも。

コピー用紙

ダイソーはサイズはいろいろあるけど厚みがわからん。

ワッツのコピー用紙は坪量(厚さ)64g/m2。

(あれ、これも店頭でメモした時は70枚入りだったのに、10枚減ってる……
厚さの数値だけ見たらコクヨの共用紙と同じだけど、紙質はどうかな?

画用紙

小学校の図工でお馴染みのやつから、色画用紙、ハガキサイズなど様々。厚みもいくつかある。
コンパクトルーズリーフにもあるけど、水彩経験者に「マルマンの方がいい」と言われていた。

ケント紙

漫画原稿用紙に使われるやつ。厚さもいくつかあり、ポストカードサイズもある。

万年筆インクでの筆記は乾きにくいから注意と聞いた。吸水性が低いらしい。アナログ漫画でも、ペン入れして乾いたと思って消しゴムかけたら大惨事っていうもんね。

クラフト紙

A4、ハガキ、名刺サイズ、コンパクトルーズリーフ、単語帳など。厚みはものによる。

だいたい濃いめの茶色(未晒し)だから、薄い茶色(半晒し)がよければ封筒から切り出すのもあり。紙袋ならおしゃれな印刷がされてるものもあるね。

トレーシングペーパー

何に使うんだってか? 封筒作ると中身が透けてかわいいよ。
古書にかかってるグラシン紙とは別物だよ。

厚紙

お菓子の箱の印刷されてない版みたいな。

下敷きにするとか、柄が好きだけど薄い紙に貼って補強するとか?

カリグラフィー/エンボス ペーパー

凸凹加工されてる紙。結婚式系の需要があるらしい。

奉書紙

和紙だから質感があるやつ。これも結婚式系の需要があるらしい。

ユポ紙

選挙の投票用紙でお馴染みのユポなのかい!?

だいたいこんな感じですかね。他にも天ぷら敷紙とかあぶらとり紙とかまだまだ紙ものはあるので、欲しいのがあれば好きに挟んでどうぞ。
厚みがあるものや紙じゃないもの(ユポは樹脂の合成紙)は仕切りや下敷きに、触り心地のいいものや柄のあるものは中表紙や見出しに、書き心地がいいものは書き込み用に……という感じで、100均の紙だけでも結構面白い構成ができるんじゃないかなと思います。

あとは試筆紙を試したり(ロフトに綴の試筆紙があった)、

画材の取り扱いがある文具店ではお試し水彩用紙(ポストカードくらいのサイズで説明書きが印刷されてる)があったりするので、その辺から開拓するのもアリだと思います。無料で実物を試せるありがたさよ……!

備品について

リフィルを自作するなら、ペーパーカッターがあった方がいいです。何枚も同じ大きさに切るのは大変だし、カッターがずれたり定規を削ったりしてしまうと悲しいので。

そしてバインダーに綴じるための穴を開けるには穴開けパンチが必要ですが、こればっかりは今の100均ではどうにもできません
いや、100均にも穴開けパンチはありますが、穴径(穴の大きさ)がそんなにありませんよね。

以下は名刺サイズのカードに穴を開けた、擬似M5リフィルと3リング用リフィルを並べた画像です。

比較するなら同じように穴を開けるべきでは?
(手持ちの使い回しですまぬ)

「右の紙、穴デカくない?」と思った方、当たりです。左は6穴パンチ(全サの付属品)で穴径4mm、右は一般的な2穴パンチ(コクヨ)を使用しました。穴径6mmです。
穴径6mmでは横幅1cmくらいは穴のエリアになっています。つまりそれだけ筆記面積が狭くなるということ。実際のM5は名刺より7mm大きいとはいえ、どっちにしろ小さいです。ただでさえ小さいのに、でかい穴で筆記面積が削られる……!
それに、小さい紙にでかい穴が5個も開いてたら、ちょっとバランスが悪いというか、あんまり美しくない。

100均パンチの穴径はだいたい6mmの1択です。

↑これ、直径(つまり穴径だよね?)約5mmって書いてあるから買ってみたんですが、普通に6mmでした。他のパンチで穴径表記があるやつみんな6ミリって言ってるじゃん! 1ミリの区別もつかんのか!?
「パンチの位置が見える!」も、上からは斜めから覗き込むことになるから正確性に欠けるし、裏からはパンチ屑受け(金属製)があって全然見えません
これじゃ全然ダメです。裏から位置合わせができる分、すでにうちにある天下のコクヨ様の2穴パンチのほうがマシです。チクショウめが。

1穴パンチは、リフィル自作勢からはカールが人気のようです。

5.5mmは一度に18枚開けられるので効率がいいですね。ダイソー自称5ミリの6倍です。価格も約6倍ですからね〜。
公式では「紙以外ダメ」とありますが、硬質カードケースやラミネートに使う人もいます。(自己責任)

あとはレザークラフト系の穴開け(細い筒をトンカチで打って抜くやつ)くらいしかないですかね?
どちらにしろ1穴なので、M5なら1枚につき5回、M6・バイブル・6穴A5は6回開けなければいけません。位置合わせも大変です。
リフィル自作沼にダイブするなら、穴開けパンチについて考える必要があります。1穴で頑張るか、手帳用やルーズリーフ用の多穴パンチを買うか、外注するか…。

こだわりがなければその辺のパンチでドカドカ開けていけばいいですが、紙にこだわるくらいなら穴にだってこだわるよね……?

注意
でかい穴がダメな訳じゃありません。「小さい紙×でかい穴→筆記面積が減る」なだけです。考えるべきなのは他のものとの組み合わせであって、リングが太かったら穴はでかい方がいいです、めくりやすいので。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!