TXT「Sugar Rush Ride」

「The Name Chapter:TEMPTATION 」のリード曲である「Sugar Rush Ride」を聞いた。
アルバムの他の曲は、まだ聴けていないので後述したい。

まず耳に入ってくるのは、ギターのチャカチャカと跳ねるようなカッティングだ。ドラムも、高めの音を刻むハイハットが前に出てきている。そのため軽やかな印象を受ける。これは、青空が眩しい海や自然あふれる草原を駆け抜けるMVの爽やかな雰囲気とも重なる。

「I can feel」から始まるメロディーでは、美しいハイトーンと、波のように押し寄せるベースが印象的だ。どこか不気味さを感じさせるようなメロディーは、森林に迷い込むMVでも表されている。

サビは、まさに悪魔が囁いているように「The devil said 」と放たれ始まる。色気のある吐息に耳を奪われる。先ほどよりもはっきりと刻まれながらも、重みのあるドラムとベース。スローなテンポの上では、軽やかな口笛が鳴り響く。

最後のサビでは、ベースの重み、軽やかな口笛に加えて、初めに登場したギターのカッティングも登場する。テンポも早くなり力強く誘惑されているようである。

軽やかさと重さ、爽やかと不気味さが共存する楽曲である。ここにあるのは「Cat&Dog」のような可愛らしさや、「Good Boy Gone Bad」が持っていた刺々しさだけではない。彼らが紡いできた物語や、歌ってきた楽曲が確かに混ざり合っているような印象を受ける。
ジャケットの、緑とピンクが混じり合い、歪曲した「X」の文字。それはまさしく、ファンシーで不気味で、ポップだけどダークな彼らの今の物語を示している。

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