5杯目🍶『純米酒は麦芽とホップのビール理論』

5杯目です!みなさんのお酒ライフが楽しくなるようサクッと読めるお酒コラムを書いてまいり升🍶

お客さん「純米酒ってどんな味の特徴なんですか?」

酒屋さん「そうですね、純米酒は米と米麹だけでつくられたピュアな日本酒なんで米のうまみたっぷりの日本酒になりますよ!」

お客さん「やっぱりそうなんですね!純米酒ってサイコー!!」

うん。これぐらいの感じで説明が終われればとても簡単なのですが、そうは問屋が卸しません。北井もなにやら黙ってはいません。

ということで「大吟醸」や「山田錦」などと並んで日本酒に馴染みのない方でも知っている有名ワード「純米酒」の実像に迫ります。

踏み込んだ言い方をしますと、『純米酒』はどんな味かを表現しているものではありません!

ふぅ、、、言ってやったぜ。

純米酒って「米と米麹」以外の原料を使わない日本酒のことなんです。ざっくり言うと。

「原料の指定のみ」の話なんですね。

よし!純米酒をビールに置き換えて考えてみましょう!

原料に「麦芽とホップ」以外の原料を使わないビールが純米酒って感じだと思います。

麦芽とホップのみを使用しているビールでいうと「ヱビスビール」「プレミアムモルツ」「キリン一番搾り」などがありますが、苦みやコクを感じさせるヱビスビール、華やかな香りと軽やかな味わいのプレミアムモルツ、程よい苦みと軽快さのキリン一番搾り!

うん、全然キャラが違ってますよね!原料はどれも「麦芽とホップ」のみで同じなのに。 製法や使用する酵母などなどで香りも味わいも違うわけです。

純米酒もこういうことなんです。色んな味わいになる要素が他にいっぱいありますから。いくつか挙げますね。

①発酵をいつ止めるか
酵母が糖を食べてアルコールに変えていくのがアルコール発酵です。なのでアルコール発酵を早めに止めて(搾って)お酒を完成させると糖が多く甘みのしっかりした甘口日本酒になり、逆に発酵期間を長くすると糖が少なくなり、甘みの少ないすっきりドライな純米酒になりやすい。

②精米歩合
日本酒はお米の外側を磨いて(削って)から仕込みますが、よりお米を磨いたお酒の方が軽やかな味わいになり、あまり磨いてないと味わいの濃いお酒になる傾向があります。 純米酒には「どれだけお米を削りなさい!」というルールはありません。

③熟成
お酒として完成させてからの熟成期間がほぼなければフレッシュで軽快だったり、熟成期間を長くとればしっかりした味わいでお燗酒に向いていたり。

などなど。他にも色々あると思いますが、とにかく「純米酒だからこんな味!」とは言いきれないのは理解していただけましたでしょうか?

、、、ここまで言っておいてなんなんですが、やはり傾向としては「純米酒」は旨味を感じやすく素朴で落ち着いた味わいのものが多い傾向にはあると思います。 僕も好きよ。純米酒。

「オッケオッケ!だいたい北井が言いたいことはわかった!もう大丈夫!」という感じになっていただけましたでしょうか?はい、ありがとうございます。

これぐらいの感覚で「純米酒」を理解していただいて、各酒蔵さんが仕込む「米と米麹」のみの原料でつくられたこだわりの「純米酒」を楽しんで下さいね!

「純米酒ってどんな味?」ではなく「この純米酒ってどんな味?」と聞くのが良いですね!

みなさんが美味しいお酒で乾杯でき升酔うに🍶

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