4杯目🍶『日本酒は1年酒』
4杯目です!みなさんのお酒ライフが楽しくなるようサクッと読めるお酒コラムを書いてまいり升🍶
「日本酒は1年酒」なんです!
ん?なにが言いたいの?日本酒は1年以内で飲みきれってこと?
ちょっと違います。日本酒は同じ銘柄でも1年ごとに味が大きく変わる可能性があるんです。
え??じゃあお気に入りの銘柄を見つけても来年にはまずくなるってこと!?
落ち着いてください。大丈夫、現代の日本酒ではそれはあまりありません。逆に「グン!」と美味しくなっていることがよくあるんです。
先代杜氏(職人)さんから受け継ぐ酒造技術や、酒蔵がある土地の水の特性(軟水硬水の違いで口当たりが変わったり)など、その酒蔵さんごとのバックボーンになるような特性が日本酒にはあると思います。
そして日本酒造りは伝統産業でもあるので、鰻屋さんでいう継ぎ足し継ぎ足しの「秘伝のたれ」のようにそのお店の軸となる味を受け継ぐ、という面もあります。しかしそれのみではありません!
日本酒は空っぽの発酵タンクにその年のお米、その年造った米麹、その土地の水を入れて造るものです。そして造り手さんが「こんなお酒にしたい!」と設計して協力して造ります。
レベルがアップしたりダウンしたり、味わいが変わったりする要素がたくさんですよね!
変化の度合いが大きいのは特に小さな地酒蔵に多いと思います。
「この銘柄、3年前、いや、去年と味が全然違う!めっちゃ美味しくなってるやん!」というような感動を僕も何度も経験しています。
地酒銘柄としての個性をすでに確立してる酒蔵さんは、その銘柄の味を大幅に変えることは出来ないので、別のコンセプトの新銘柄を立ち上げることもよくありますよ。これもまた楽しい。
そしてこれも忘れてはいけません!全国のスーパーやコンビ二で買えるような地酒大手のメーカーさんの定番酒やパック酒も毎年じわじわとレベルアップしていることが多いのです。
カップヌードルやチキンラーメンがその時代に求められる味に合わせて少しずつ進化しているのと似てますね!
入学当初「ストレートの速さもそこそこ、コントロールも変化球もまぁまぁ、今後に期待」と思っていた高校1年生のピッチャー。その子を3年夏に甲子園の県予選で見てみたら「あれれれ??これもう今年のドラフト候補じゃないの!この子2年間ですごい努力をしたのね!ぐすん。」と若者の成長のすごさに涙ぐむプロ野球スカウトの気持ちになることもよくあります。
プロ野球のスカウト的な楽しみ方もできるのが日本酒の魅力です。
ちょっとでも気になった銘柄は写メでも撮って覚えておいてくださいね!
「日本酒は1年酒」
来年大化けしているかもしれません。
みなさんが美味しいお酒で乾杯でき升酔うに🍶
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?