土居名誉名人 「将棋必至の研究 歩の使い方」Part.9
解答は下にスクロール
【解答】
▲2三銀(途中図) △同銀 ▲3三銀(解答図)
△2二玉~△2三玉と逃げられないように攻める必要がある局面。まずは▲2三銀(途中図)と逃げ道に捨てる。
対して△同金は▲4一と△同玉▲4二金(参考図1)までの詰み。
本譜△同銀には▲3三銀(解答図)と更に捨てて必至となる。
解答図以下
①△同金は▲4一と△同玉▲4二金(参考図2)
②△同桂は▲6一飛成△2二玉▲2一金△1二玉▲1一金△2二玉▲2一龍(参考図3)
なお、代えて問題図で
①▲4一と△同玉▲2二銀は△5二歩(参考図4)くらいで寄らない。
②▲1二金△同香▲1一銀は△3三角(参考図5)が受けの妙手で寄らない。
参考図5以下
A▲6一飛成は△5一歩の底歩(参考図6)が利く。
B▲4二銀は△同金▲同と△同角▲5二飛成△3二玉(参考図7)で、上部に逃げられる。
問題図に戻る。
③▲3三銀△同桂▲2三銀の手順前後は、△2一玉(参考図8)の受けが生じる。
参考図8以下
A▲6一飛成は△3一歩(参考図9)
B▲3一金は△同金▲4一と△2三銀▲3一と△同玉▲2二金△4一玉▲2三金△5二金(参考図10)でいずれも受けきり。
C▲4二とは△2三銀▲3二と△同銀▲2三金△2二金(参考図11)と進む。
参考図10以下▲3二金△同金▲2三銀なら△同金▲3二金△1二玉▲3三金△2二香(参考図12)で後手受けきりとなる。
また、D▲3二銀成は△同玉(参考図13)で
参考図13以下
a▲5三とは△2三玉(参考図14)
b▲1四金△同歩▲4一とは△2三玉▲2二金△1三玉(参考図15)で逃れ。
今回の問題は失敗手順の中に受けの妙手が隠れている良問でした。必至問題には正解手順や失敗手順に受けの妙手が隠れていることがあり、実際の手数以上の奥深さを秘めています。
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