見出し画像

英語は「サイン」か?

最近、商店街で気になっている看板がある。食いしん坊の私としては、炭火串焼の店が「焼きとりぜ~んぶ100円」と出している看板だけでも引きつけられるのに,私の目が引きつけられたのは、その横に縦に三つ並べて書かれた英単語。上からHappy Kind Deliciousと赤い丸の中に赤字で書いてある。

画像1

うーん。これは英語を「サイン」のように使っているのか。

これは、どう考えても英語として読ませようと思って書いたのではない。

ついつい、この三つの形容詞と思われるのが対象とするのを誰なのかを考えてしまう。買った人が幸せ(happy)になるのは,お店が親切(kind)にも100円均一特価で売っている「焼きとり」が美味しい(delicious)から?こうストーリーを作っている?


似たようなものをスポーツジムでみかけた。


入り口からはいっていくと右手の壁に六つ、英単語が貼られている。

入り口から順番にfriend release happy fun move beauty

このように並んでいる。これはもっとストーリーが難しいが、解釈すると、ともだち(friend)と一緒にストレスを発散(release)すれば幸せ(happy)な気分、楽しく(fun)動いて(move)美しさ(beauty)を手に入れよう!


こういうことなのだろうか。しかし、本当にこのスポーツジムは来てくれる人にそう宣伝しようと思ってこのように貼っているのか?


いや、炭火串焼の店にしてもこのスポーツジムにしても、ストーリーを作って顧客に訴えようとしているというよりも、あくまで「雰囲気」を盛り上げるために、英語で「サイン」を出しているのではないだろうか。英語はいわば看板に書かれる絵や記号と同じく、雰囲気をもりあげるための演出効果に思えてくる。でも、こういうことが可能なのは少なくとも英単語を並べておけば,見る人はそれで雰囲気がわかることが期待されるからではないか。これは英語で「サイン」を出すことが伝わる水準にまで皆英単語がわかるからこそ、日本人向けの英語のサインが成り立つ。看板や目立つ場所への英単語の張り出しはそういう効果を狙っているのか。しばし考え込んだ。

あと二つ例をあげよう。今年2022年を祝うためのカードに単語がバラバラと並んでいる。これも品詞は統一性がない。

画像2

さらに紙コップのデザインのように書かれた単語二つ。

画像3

いわんとするところはわかるが、どうも英語がサイン代わりにデザインのように使われている感じがする。むしろ、こういう使い方がごくふつうになっていて、かつてはカタカナで書かれたものが英単語で書かれるようになった、ということなのかもしれない。英語として読んでもらうために書かれたもので無いことは確かなようだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?