アイヌ民族は鎌倉時代に来たとする思考停止や情弱を騙すネタについて
アイヌ民族否定やアイヌ民族の先住性を否定派が「アイヌ(民族)は鎌倉時代に来た」とする言説で、YouTube視聴回数稼ぎ・動画販売などが行われている。
これを見聞きした人が引っ掛かるのは仕方が無いとは思うが、やっている側は歴史を分かっていないか分かってやってる詐欺師のどちらかと言える。
きちんと義務教育を受けている人ならば、よく考えれば気がつく騙しトリックである。
2022年という現代においても文字を持たない民族は存在する。
このような民族というのは人類の歴史において変な事では無い。
日本の歴史を振り返ってみると、日本は中国から伝来された漢字を使いはじめ、自分達の文字(ひらがな・カタカナ)を創り(派生したと言われている)、日本語の漢字に昇華していった歴史がある。
また、隣の朝鮮半島は中国の影響を強く受けていた為、漢文・漢詩などであったが、自分達の民族の発音と合わなかった等の理由もあり、ハングルが時の李氏朝鮮時代の王が創った。
このように人類の歴史を振り返れば元々、自分達の言語を持っているのにも関わらず、自分達の言語の文字を持つ民族の方が少ないのだ。
また、自分達の言語の文字が創られても平民・農民・庶民などが学ばなければ又は、学べるところがなければ、今の時代のように学ぶ学校がなければ、自分達の言語の文字なのに識字率も上がらないのは和人の歴史を少し調べれば分かるもの。
そして、アイヌ民族のアイヌ語の文字は特定の文字で表記する方法が定まっておらず、またアイヌ民族の伝承と言うのは文字に記して子の世代や孫の世代に伝えるのでは無く、口承(口づてに伝承すること。)で伝承されていた民族と言われている。
アイヌが和人のように漢詩や和歌などを嗜む文化や文字で歴史や記録を記す民族であれば、自分達の歴史を文字で記しているが、このようにアイヌ民族というのは口承が伝承手段なのが分かる。
このようなアイヌ民族に漢詩や和歌などを嗜み文字を発展させていき歴史等を記していた和人が接触すれば、和人側で記されるという事である。
つまり鎌倉時代にアイヌが来たと言うのは、和人がアイヌ民族と接触(遭遇・発見)した時の事を記した資料という事なので、それは鎌倉時代にアイヌが来たという根拠にならない。
他にもTwitterなどでは、アイヌに関して詳しいように発信しているくせに、アイヌの先住性を否定するのに何の根拠にもならない事を言い出して、思考停止や情弱からのRTやイイネを貰ってる存在もいる。
遺構・遺物で"何を"証明するのか言えないのか、日本語が不自由なのが見てとれるのだが、遺構(昔の構築物(の一部)が地面や地中に残った跡。)と言うのは、その建築物もしくは建築物があった跡がいつの時代なのか又、どのような生活をしていたのかと言うものであって、アイヌの先住性を否定する根拠にもアイヌが鎌倉時代に来た事を証明する根拠にすらならないのは、まともな思考力と義務教育レベルの教養があれば分かるレベルである。
また、遺物という話で言うと、昔のアイヌが使っていたものは北海道各地に点在しているアイヌの博物館に展示されており又、昔の(近代の)●●民族(人)はこういう物を使っていたという一つの指標なので、これもアイヌの先住性を否定する根拠にもアイヌが鎌倉時代に来たという根拠にすらならないのは、まともな思考力と義務教育レベルの教養があれば分かるもの。
しかし、そのような人らの情報を信じてしまうと…
このように「自ら遺構・遺物がなければいたことにならないでしょう。」と言っておきながら、アイヌの存在を認める発言をするという恥をかくので、まともな人は真似をしない事を推奨する。
少しネットでググった程度の知識や現代語に訳された歴史書物の読解力が無かったり、知ったかレベルがアイヌに詳しいフリをして思考停止や情弱を騙している人を見ると、情報元としても何の価値も無いのが分かる。
天皇が自国民とした民族を否定する人達が愛国や保守を謳い、このような稚拙な言説を吹聴してYouTubeの視聴回数稼ぎや動画販売などの金稼ぎや注目集めをする人達に吐き気がする。
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