『仙境異聞』の研究(16) -真の愛情とは?- ●
#00151 2012.1.21
平田先生「危なく、恐ろしい目に遭ったことはないか。」
寅吉「危なくて恐ろしかったことは、ある時どこかは知りませんが、二十丈もあろうかと見える岩山がそびえ立った峰の上より二尺ほど下の所に、舌を出したような滑らかな岩が二尺ほど突き出した所があり、師が夕暮れ頃に私をその岩の上に連れて行って、置き去りにして帰ってしまったことです。置き去りにされまいと泣き叫んでしがみつきましたが、引き離されてしまいました。
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