『本朝神仙記伝』の研究(70) -足柄山五仙人- ●
#00452 2016.12.28
足柄山の五仙人は、正覚院(しょうかくいん)と云ひ、満善坊と云ひ、十全院と云ひ、養徳医師と云ふ。今一人はその名を知らず。皆、足柄山に住む仙人なり。孰れもその元何人(なんびと)たりしかを詳らかにせず。唯、養徳医師のみは、江戸日本橋の辺(ほとり)に医業を為したる者なりと云ふ。固(もと)より山中の隠者にして、絶へて知る者無かりしが、猟師・水原文五郎なる者に依りて世にその名を知らるゝに至れり。
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