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『異境備忘録』の研究(60) -神仙道の心得- ●

#00375 2015.9.19

「神仙の道を成就せんと思はん者は至誠を本(もと)とすべし。或(あるい)は嗜慾(しよく)にして人の物を羨み邪気を生ずる人は、神仙の書籍など好むと雖(いえど)も神仙の道成就し難し。
 又、現界に於て空事(そらごと)など吐き、神仙の事ども物知り顔にて人を惑したれば、その人死にて後、魂の司命幽部の席に至れる時、現世の罪自ずから顕(あらわ)れて赤面をなす者多くあり。
 又、その罪科の尽るまで大永宮の東北、退妖官内紫見火台に留めらる。その魂の現世にて犯せし罪を悔るに至りては、又その罪の報(むくい)も尽きて紫見火台を出る事とはなれり。」(『幽界記』) #0338【『異境備忘録』の研究(23) -神仙界の刑法所-】>>

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