『仙境異聞』の研究(18) -山人の養生法- ●
#00153 2012.2.1
平田先生「仙境でも病み患うことがあるのか。」
寅吉「私の師などは病み患うことはありません。属(つ)き従う者でも、せいぜい腹痛、腫れ物、擦り傷、切り傷などで患うくらいです。腹痛には丸薬を用い、腫れ物は爪を長く伸ばしているので爪でむしり、膿を全て掻き出して、木の葉や草、土でも何でもあるにまかせて貼っておきます。摺り傷や切り傷なども同じようにします。また舐めたり禁厭(まじない)で癒すこともあります。」
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