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その理由

豊洲も築地も世界に誇れる
ユニークな場所。
外国人の方も多く訪れています。
そこで感じるのがお店の方々
(特に小売店やカフェ)の
ピリピリとした空気感です。 
お寿司屋さんを始めとする飲食店は
円安効果でお財布の紐が緩みまくっている
訪日旅行客の方からの上がりが大きいので
そこそこフレンドリーな対応。
でもカフェはというと?

とある日の出来事。
たまに行くカフェでお茶をしていました。
4人の家族連れのお客さんが店頭の
商品を選んでいました。
すると店長さんが
「勝手に入れ替えないで下さい。
これとこれは別の商品ですから」
と鋭い口調で小学生ぐらいのお子さんに
注意しました。
私の席からは本当に入れ替えてたのか
触ってなかったのか見えませんでした。
それを聞いたお父さんが
「じゃあもう買わんわ。
子供に対して何だよその言い方。」
と応酬。
中学生ぐらいのお兄ちゃんも
「店閉店した方がいいっすよ。
接客向いて無さ過ぎ」
と口添え。
罵りながらカフェから出て行きました。
注意された女の子に聞かせまいと
お母さんが抱きしめながら立ち去るのが見えました。
ご夫婦でやっている小さなお店。

外人?
いや日本人。

そんなやりとりも聞こえました。

ここは数十年毎日通ってくる常連さんと
もう二度と来ない一見さんが入り混じる
珍しい場所です。
常連さんが来るとオーダーも言わずに
テイクアウトを用意したり
通りかかる常連さんに挨拶したり。
フードがとても美味しくて
コンビニが無い界隈では貴重なお店。
常連さんだけで充分商売やっていけるのかも。

築地から移転して5年。
色々な事があったのでしょう。
外からの飲み物の持ち込みや
複数人で入って一人しか注文しない。
等は海外のカフェでも良く見かける光景です。
豊洲市場内のほぼ全てのレストランで
一人必ず1コースまたは寿司8貫以上
オーダー注文して下さい。
と注意書きがあります。
90%の飲食店が現金のみ。
日本語メニューしかない店や
完全予約制の店、電話での予約しか
受けていない店、市場関係者しか
利用できない店などなど。
お上(東京都)が観光資源として売り出そうと
しているけれど、あくまでも
旦那さん(お得意様)、常連さんファーストで
あり続けたい現場。
本当はデスメタルやりたいのに
見てくれを清純派風に整えられて
グループ売りされているアイドルの様に
不満がフツフツ。
その歪さが独特の排他的雰囲気を
醸し出しているのかもしれません。

インディーズバンドとして自分達の楽曲を
理解できる人だけに聴いて欲しいと思って
活動してきたのにブローカーに金になると
目をつけられて改造されて
納得出来ないままメジャーデビュー5周年。
勝手に憧れて勝手に消耗して勝手に幻滅する客
マナーのかけらも無いような客
なんて相手にしたくない。
まして言葉も自分達の常識が通じない外国人なんて恐怖でしかない。

人は未知なるものを恐れ攻撃したくなる生き物。
この令和の、21世紀の、オリンピック二回開催した都市東京で。
未だに「外人」と臆面も無く連呼する
昭和マインドの人々が跋扈している世界。
ある意味とても日本人っぽい場所だと感じます。

お・も・て・な・し(合掌)
はあくまで想像上の日本人。
日本では墓前と神社と食前、食後
ご焼香の時ぐらいしか合掌しない事。
多くの外国人は知りません。

日本人は親切で
日本は清潔で
整然としていて素晴らしい。
そんなイメージをぶっ壊して
ありのままの自分を見せている
あのカフェ。
地図検索サービスの口コミは低いです。
日本人からも外国人からも星一つの
オンパレード。

私はこれからもあのお店に通うし
豊洲にもちょくちょく行って
これからどうするのか見守りたい。
千客万来施設がオープンしたら
人の流れが変わって少しは
一見さんが減るのかな。

あの日のような悲しい出来事は 
見てる方も辛くなります。

あの女の子と同じような出来事を体験した私は
当時の記憶がフラッシュバックしてしまい
食べようと思っていたチャーシューエッグを
食べ損ねました。
大の大人が子供の前で声を荒げるんじゃないよ。
とお父さんと店長さんに言いたいです。
そして「閉店した方がいいっすよ」と
暴言を放ったくそがきお子様。
ママも妹さんも悲しそうだったよ。

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