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気持ちの悪いポータブルテレビ

先日、家に段ボールの箱が届いた。なんだこれと思い開けてみると、社長の名前と勤続30年の文字の入った帯付きのポータブルテレビだった。
どうやら、世間的には名前の知れ渡っている飲料メーカーで働く父が30年間もその会社で働いているからという理由での景品、ご褒美のようなものらしい。

ポータブルテレビが届いたはいいが、勤続したから景品だよ、はいどうぞ、と送りつけるこの行為が気持ち悪くてしょうがない。
この行為は、勤続することを美化している。これはいつの時代の考え方なんだろう。
もうそんな考えはそんなに残っていないんだろうと思っていた私には衝撃的だった。
昔はその考え方が当たり前として社会の中に食い込んでいたんだろうけれども、今この2021年になってもなおその考えがまだまだあるということに驚きを隠せなかった。転職することがまだまだ日本の社会では、良い印象がないのか。。なんて生きづらい世の中なんだ…マジか…
転職することの何がいけないんだろう。何か嫌なことがあっても、同じ環境で我慢することが美徳なの?…転職することで得るものの方が多いいはずなのに。色んな人と出会えるし、色んな環境、職種を知ることは、社会を把握する、選択する手段にもなるだろう。色んな職種を挑戦できる人生の方がいいだろう。海外では、何回も転職している人の方が、色んな経験を積んでいるというような理由て、良い印象を持たれるらしい。そりゃそうだ。と思う。

それに、長く働いた、その会社に多く貢献したという意味でのポータブルテレビなら、休暇を二週間とか一週間とか与えて、その期間旅行に行く場合は渡航費を会社で負担してあげるとか…会社に自分の大事な時間を使ったんだから、その代償としてあげるべきものはその人への自由な時間だろう。

さて、ポータブルテレビを使うか、どうするかな。まだ玄関に置いたまま届いてから二週間あまりずっと置いてあるままだ。