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タイムトラベラー 🌞


「すまない、今は西暦何年だ!?」


『え、2020年に決まってるじゃないですか…何言ってるんですかねぇ…』


「よしっ…タイムトラベル成功だ…!!もう一つ教えてくれ、ケイダッシュステージはどこにある!?」


『ケイダッシュステージって芸能事務所のですか!?そこの交差点を左に曲がれば着きますけど…さっきからなんなんですか…』


「我々は、この時代の50年後、2070年から来た。2020年に起こるある事件によって地球が滅亡するのを阻止するために…」


『キャー!!滅亡!?しかも2020年ってもう来年じゃないですか!!一体どうなっちゃうんだ…』


「…加藤ひふミッツマングローブ、キングムーミン、ナカジマックス…ここまで言えばわかるだろ?」


『…まさか!!』


「そう、トム・ブラウンが生み出した合成生物が暴走し始めたんだ。2018年のM-1以降テレビや営業で引っ張りダコとなった彼らは各地で合成生物を作り続けた。ケイダッシュステージの地下で管理していたが、予想以上に生産ペースが上がってしまい、管理はおざなりに…。また、合成生物はそもそも自我や自制心がほとんど無いため、本能のまま暴走してしまったのだ。
程なくして日本は壊滅、そして合成生物は海を渡り世界中で殺戮を繰り返し、2070年現在、地球に残された人間はたった2,000人となってしまった。そんな中、シェルターに隠れ極秘で開発していたタイムマシンが、やっと完成したんだ。我々は急いでトム・ブラウンの2人を抹殺しなくてはならない。失礼する!」


『ちょっと待て…俺たちの計画を阻止するのは、ダメーーーーー!!!!』


「ぐはっ…この遠心力を活かし平手で脳天をブチ抜くツッコミは…まさか布川!?しかしこの破壊力はなんだ…」


『俺は布川じゃない…布川みちおだ。俺たちトム・ブラウンも合成生物になったのだ』


「なん…だと…」


『M-1グランプリ2018の俺たちのキャッチフレーズがなんだったか覚えているかい?…"無秩序"だよ…その時から全てが始まっていたんだ。それじゃ、邪魔者倒したんで帰りまーす!』

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