大祓詞とレイライン
明治に旧暦から現代のグレゴリオ暦に移り変わって例年の祭事の日付が旧暦で行うか新暦で行うか判断が分かれました。
前回紹介した出雲の神迎え行事は旧暦の10月10日を祭事日としています。
一方、大祓に関しては、明治まで長い間行われていなかったこともあり新暦の6月30日(夏越の祓)と12月31日(年越えの祓)に執り行われます。
前回のレイラインの記事の中で旧暦に対応するグレゴリオ暦の日付が19年周期で移り変わっていることを指摘しましたが、グレゴリオ暦では同じ日付で大きく日の出や日の入の角度が変化しないのに比べ、旧暦では19年間めまぐるしく日の出や日の入の角度が変わります。
つまり、天照大御神のもとで、旧暦をもとにした祭事と、新暦をもとにした祭事とではその土地における神事として厳密には異なってしまったことを意味します。
新暦をもとにする大祓に関しては、祭事が延喜式などの文献に登場する時代と、意味合いはほぼ同じでも、儀式として厳密には異なっているということです。
伊勢神宮の式年遷宮が、応仁の乱前後の混乱期を迎えるまで20年ではなく19年周期だったことからも、現代において神事の意図がある程度失われていることは間違いないでしょう。
ここでは前回の記事同様に旧暦を用いた日の出と日の入のレイラインによって大祓の意図をくみ取ってみたいと思います。
ただし、後付けの意図かもしれませんが、新暦の大祓のレイラインにも意味があるようにも思われます。9/30の神嘗祭前の大祓のレイラインのように。
大祓詞を覚えて見える方はレイライン上の土地や神社の由緒などにより、日が昇る順番と大祓の祝詞の内容がおおまかに合致していることに気づくと思います。
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