脳内廃棄物8
自分のうしろを振り返ると
足跡がついていた
私は安心した
足跡がついている
自分がどこから来たのかわかる
私は安心した
でも、
この足跡は何で出来ているのか
触ってみた
それは後悔だった
後悔で私の足跡は出来ていた
私の道は後悔だらけだった
あの時、なぜあんなことしたのか
あの時、どうして声をかけなかったのか
あの時、どうして…
後悔ばかりが足跡になり、地面にこびりついている。
私の道は私の理想の道ではなかった
私の道は私の愚かさの証明だった
私は悲しくなって、自分の足跡を睨んだ
すると後ろから歩いてきた人が声を掛けてきた
立派な足跡だ
この足跡があれば道を間違えた時に戻ることができる。
驚いて、顔あげるとその人の後ろ姿しか見えなかった。
私の道は理想の道ではなかった。
でも、自分がどこから来たのか分かる道
もし、道が分からなくなった時に戻れる道
この足跡も悪くないと思えた気がした。
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