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キングオブコントに出た日

そういえば12時間も食べてなかった腹にお母さんが作ってくれたピカタを流し込む。沸騰しそうな胃をかかえながらなんとか寝床についた。

推しているアイドルの生誕祭(6.24)がやっと終わって、Twitterを開いたら続々と嬉しい話が舞い込んでくる。最近感じていた九地下のレベルの底上がりはどうやら本当だったみたい。すかさずリツイート。肩の力が溶けていき心臓とか肺とかに貯まっていく。

「裏アカと◯◯はもっと順位高くてもいいのに」と言われたことがある。去年の7月、ワライバル後のことだ。その3ヶ月後私たちは解散した。もう一組は今破竹の勢いで突き進んでいる。もう背伸びしただけじゃ届かない。たまに、コンビだったら今ごろ私もあんな風になれたのかなとか思う。

「まぁ、そんなこと言ってもしょうがないですね」関さんは話を遮る。キングオブコント2時間前、ネタ合わせが一段落した私たちは大濠公園で世間話をした。同じタイミングで解散した私と関さんの間にはおびただしい数の共通点がある。もちろん違う点もたくさんある。九地下を動物園に例えるとサルとオランウータンくらいの距離感。

私達にしかない共通点の話をすると、ビヨンドコメディ楽屋で絶対にあまのもえさんにハグをさせていただくのはここ二人だけだ。石田から古賀まで石田さんのお腹を揉むのもここくらい。「石田さんのお腹ってすごいいい弾力してますよね」「楽屋までついてきてお腹揉ませてほしい」という会話を真顔でしながらPayPayドームに向かう。

会場に入るか迷っているねっちょり~ず白石君との会話で少しリラックス。麦わら帽子とバケツくらいで恥ずかしがらなくてもいいのに。と思う私の感覚はきっとバグっている。Aブロックのカロリンが出てきたところを待ち伏せて、出待ちファンのふりをして遊んだ。少し申し訳ない。Eブロックの私達がエントリーを済ませて楽屋にはいると、モニターはちょうどハートが帰らないを写し出していた。出番を終えて帰っていくハートが帰らないにカロリンからの伝言物を関さんが届けに行く。しばらくして荷物をまとめたハートが帰らない、そしてオペレーターだった石田さんがやってきた。すかさずお腹を揉ませてもらう。心なしかいつもより固い気がした。「おいおい賞レースの楽屋ではしゃぐな」と焼豚さん。「がんばってね」と言ってもらってお三方とはお別れ

福岡会場で賞レースすることがはじめてだった私にとって、勝負の場に知り合いがいることははじめての経験だった。横で関さんが緊張から頭をかかえている。だってあの人、私が差し出した化粧下地塗ってくれたんだぜ。左頬だけべっとりとついたクリーム色。まんべんなく延ばすようにすすめて自分にメイクをする。「よし、大丈夫。かわいい」と呟くと出番前後だったスパイシーテラダさんが笑っていた。出番前に強く背中をたたいてくれた。


出番終わりの他演者を見るのは少し怖い。なんとなくその場の雰囲気と自分達のウケ量で受かったか落ちたかがわかるからだ。最後の出番だったねっちょり~ずを見るために会場に戻る。(関さんチケットありがとう) 乳搾りのネタ。四つん這いになって出てきた瞬間から私は壊れたように笑っていた。なんならねっちょり~ずが落ちたのは私のせいなのかもしれないくらい笑っていた。関さんも「バカやろ」と呟きながら笑っていた。「お前ら最高だよ」とDMを送った。最高だった。ただただ最高だった。

結果発表を見たのはマークイズのフードコート。ハインツさんがカードを買いに行く話をしていた。みんなでアイスをたべた。関さんのアイスはワッフルコーンだったし私のに至ってはクレープだった。もちろんおいしかった。



(以上の文章は前半6/24に作成したものを紆余曲折あって7/4にとりあえず完結させたものです)



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