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チンパンジー⑦(個性)

チンパンジーに個性(性格)があると聞いても、犬にも個性(性格)があるのだからそれはそうだろうとなりそうです。では、どういった個性(性格)があるのか見てみましょう。雄であれば生涯にわたりグループの支配権のために闘う政治的なチンパンジー。一方、社会的地位に関心のないチンパンジー。雌であれば子育てに邁進するチンパンジー。一方、母親の適性を欠いたチンパンジー。動物で個性(性格)と聞けば、人懐っこい、人見知りなど表向きの性格が思い起こされますが、チンパンジーはその先まで考えることが出来ます。もう少し雄のチンパンジーについて見てみましょう。グループ内でのボスチンパンジーのことを「アルファオス」と言います。肉は政治的な道具として使われますが、この肉をうまい具合に使い「アルファオス」になったチンパンジーの話をします。マハレ山塊国立公園で長期政権を維持した「ントロギ」というチンパンジーがいました。マハレ山塊(さんかい)国立公園は東アフリカ、タンザニア共和国西端あたりに位置しています。在位期間は16年でした。アルファオスの在位期間は場所により異なりますが、一番多く観察された年数は約4年です。この年数を考えますと16年がいかに長いかがわかります。このチンパンジーは肉を平等に分配して周りの支持を得ました。しかし、アルファオスになると、この平等の精神はどこかに行ってしまいました。つまり、肉の分配方法が平等から、政治的支援が必要な相手に変わったのです。この変化に野生動物だから致し方ないというより、やれやれと感じてまうのは悲しいものです。

バナナを購入したいと思います。メロンも食べてみたいです。