19年6月に読んだ本の一言感想メモ

◆19年5月はコチラ

・『えんとつ町のプペル』にしのあきひろ★★☆☆☆

クラウドファンディングで出資を募り多くの人の手によって分業制で作られた異色の絵本。画はきれいだけど結局読み手に何を伝えたいのかいまひとつ分からない話でした。あと字が小さくて老眼には読みづらいですね←

・『日本人の勝算』デービッド・アトキンソン★★★☆☆

イギリス人著者が世界の論文や統計データをもとに日本の少子高齢化問題の解決策を示す。この類の本の中では最も現実的かつ詳細な分析だと思うのだが、国家の政策がメインで個人がどうこうできる話ではないのがちと残念。

・『全一冊 小説 上杉鷹山』童門冬二★★★★☆

ケネディ大統領が尊敬した日本人として知られる、破綻寸前の米沢藩の財政を奇跡的に立て直した藩主の一代記。謙信公の黄金期に執着して改革を拒む頑迷固陋な旧家臣団は、いまだ昭和の高度経済成長期の幻想にとらわれた日本社会に通じてため息が出るわ……。

・『学校では教えてくれない日本史の授業2 天皇論』井沢元彦★★★☆☆

戦後タブーとなり教科書でほとんど触れられない日本神話。銅鐸や古墳にまつわる古代史の新解釈は目からウロコ。ただ①と重複する記述も多かったので評価は三ツ星で。

・『アジア罰当たり旅行』丸山ゴンザレス★★★☆☆

東南アジアを中心とした大麻や歓楽街などのアンダーグラウンドをめぐる旅。10年以上前の話だからさすがに今は治安や衛生面はだいぶ改善されてるでしょうが、これを読むとやはり日本は安心して住める国ですね。

・『学校では教えてくれない日本史の授業3 悪人英雄論』井沢元彦★★★★☆

事件や出来事ではなくその時代ごとの「中心人物」にスポットを当てながら歴史を辿っていく試み。歴史は勝者によって歪曲されがちなため一般に周知されている「悪人」と「英雄」の評価が実は真逆だったりして面白い。

・『余物語』西尾維新★★☆☆☆

斧乃木余接がメインの2話を収録。前半は虐待という重いテーマでなかなかページをめくる手が進まなかったが、後日談のオチと後半は楽しめた。

・『モチベーション革命』尾原和啓★★★☆☆

生まれたときからモノにあふれた若者は金銭的な快楽より「良好な人間関係」や「意味合い」といった精神的充足を求めるという話。あと本文とは関係ないけど文字がすごく上詰めで、はじめは違和感を覚えたものの親指を深く差し込めるため寝転んだ姿勢や片手でも楽に読めて良い工夫だと思った。

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