マガジンのカバー画像

将棋・マル秘研究ノート

65
私が10数年間書きためた将棋研究ノートの中からとっておきのマル秘作戦を公開します。
運営しているクリエイター

2020年8月の記事一覧

自戦記:死中に角

将棋クエストの実戦より。先手は六段の方、後手は僕。

図は相手の方が▲3六飛と引いてオーソドックスな横歩取りに導いた局面。それなら僕も懐かしの"あれ"を使ってみますか……。

かつての横歩取りのエース・"8五飛戦法"、久々の登板!

例えば図で▲3六歩なら△2五歩▲2八飛△8六歩▲同歩△同飛(A図)が①△8八角成~△5五角と②△7六飛~△3六飛の見合いで後手が面白い。

これは8五飛の長所が最も生

もっとみる

自戦記:目から火の出るやつ

「"知識"を増やすだけでは意味がない。実生活に役立ててはじめて"知恵"となる」

――というわけで、流行の横歩取り・青野流対策「飯島流△4二銀型」を実戦で早速投入してみた(後手番が僕。相手は六段氏)。

ここまでは定跡通りにサクサクと進む。以下は▲3八銀△7二銀▲9六歩。

最終手▲9六歩は次に▲7七桂と跳ねる下準備。両桂(4五&6五)で襲い掛かられる前になにか気の利いた技をひねり出さなければいけ

もっとみる

どこにも書いてない後手無理やり石田流(4手目△3五歩)のとがめ方

▲7六歩△3四歩▲2六歩△3五歩(図)

4手目△3五歩は後手番なのに石田流をめざす罪深い(?)一手。

以下▲2五歩や▲4八銀は無条件に△3二飛を許して面白くないので、6五角の反撃含みに▲6八玉が最も一般的でしょう。

上図で△4二飛なら「3・4・3戦法」と呼ばれる作戦になりますが、あくまで強気に△3二飛と突っ張るのが今回のテーマとなります。

まあ、手の流れからして▲2二角成△同銀▲6五角は当

もっとみる