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DEEBOT X1 OMNI「洗浄シンクがいっぱいです」

※無駄話が中盤まで展開されるので、解決法だけ読みたい方は中盤以降まで読み飛ばして下さい。

昨今いろいろな物事が全自動になりつつあり、時代の進歩を感じる。
全自動洗濯機、乾燥機、食洗器、、

乾燥機の到来は正に我が家に革命をもたらした。
おおよそ1年の半分以上が曇天に包まれる我が県において
いつでも洗濯物が乾かせるというのは正に福音である。

晴れていると思った朝に突然のゲリラ豪雨が重なり
溜息と共に洗濯物を取り込む事も必要ももうない。
生乾き臭と共に登校し、隣のクラスメートに少しだけ距離を空けられる日々ももう来ない。

そして食洗器の到来は第二の黒船と呼ぶべきエポックメイキングの出来事だった。
毎日毎朝1時間以上洗い物に費やしていた時間が5分に圧縮された姿を見た時には感動で震えた。それでいて仕上がりも申し分ない。
全自動家事時代の到来に胸を躍らせた。

そんな折、ルンバも世の中を賑わせていたが、どーも掃除機というのは
あまり信用できずにいた。
というのもいくら全自動と言っても床に落ちたものまで片づけてはくれまい。
常に脱ぎ捨てられた衣類で床が埋め尽くされる我が家にとってルンバがもたらしてくれる影響は少ないと思われた。
が、時代は進歩している。昨日よりも今日、日々家電は賢くなっている。
乾燥機や食洗器ほどの効果ではないにしろ、全自動掃除機があれば多少は掃除機をかける手間も省いてくれるだろう。ダメだったとしてもまた技術の進歩を待てばいい、そんな気持ちで試してみる事にした。

私が知っていた全自動掃除機はルンバのみであったが、調べてみると全自動掃除機界隈も群雄割拠の様である。
ビギナーズモデルの安いものでは数万円程度だが本格的なものなら数十万円もする。
けして安い買い物ではない以上後悔しないものを選びたい。
が、中途半端な性能のもので妥協もしたくない。
家事の手間を減らそうとして、手間が増える様では話にならない。
期待しているのは即戦力である。育成枠ではない。

そんなこんなで家電系youtuberの動画を数本あさり
とりあえず一番評判が良かったものを選ぶことにした。
それこそがこの
DEEBOT X1 OMNI
である。

比較的使用感の浅いものであれば家電は中古で買う主義である。
新品じゃなければ保証がとか初期不良の対応がという話もあるが
昨今の中古屋は割とそこらへんもしっかりしているイメージである。
我が家の食洗器や乾燥機も中古で買って5年選手になるが
まだ現役バリバリである。歳を感じさせない働きで若手を牽引している。

DEEBOT X1 OMNIは新品で買おうとすると10万以上する。
流石に高すぎである。中古になるとこれが2~3万以上ディスカウントされる。この差は大きい。
そんなこんなで中古で発注する事にした。

さて、実際の使用感として
初めて乾燥機に出会った時や食洗器に出会った時の感動はないものの
まあそれなりに満足させられる具合であった。
ちょっと辛い評価かもしれないが正直そんなもんである。
そもそも掃除機は普通にやっても5~10分程度で終わる作業なので
全自動になったからといってそこまで劇的に変わるわけではない。
食洗器の1時間を5分に圧縮してくれた圧縮率に比べるとまだ課題を残す。
そのうち全自動掃除機に手が生えて、床の荷物を自分で整理してくれる様に
なればそれくらいありがたみを感じるだろうが、今はまだそんなもんである。

とはいえしばらくはそれなりに満足して使っていたのだが
ある日から突然動かそうにも
「洗浄シンクがいっぱいです」といって
労働に対してストライキを起こすようになった。
雇用わずか1ヵ月足らずの出来事である。

こんな不良社員はわが社の創立以来初めてである。
大ベテランの食洗器など、一日2度~3度の登板でも
文句一つ言わず黙々と働いているというのに
この新人の体たらくはなんだ。

さて、ここまでが前置きであり、ここからが本番である。
色々試行錯誤した結果、我が家ではこの方法で
上記のストライキが解消されたので共有したい。
単にそれを共有したくて書いた記事なのだが
前置きでかなりのスペースを取ってしまった。
ぜひ読み飛ばしてほしい。

まず、DEEBOTシリーズにはアプリがあり、何かしらエラーがあればそこにエラーシューティングも同時に記載される。
これ自体は大変親切な設計なのだが、このエラーシューティングの対策方法が全く要領を得ず、役に立たない。
頑張ってサポートしようという姿勢は評価するが、ここで求められるのは結果である。公式のエラーシューティングがあてにならない以上、次に期待できるのはネットの情報である。
さて、ここで調べて驚くのが
DEEBOT X1 OMNIに限定して、この汚水シンクがいっぱいです。というエラーメッセージが多発しているという状況である。他のDEEBOT製品では同じエラーは起きていないらしい。
どうもこの機種のこの型はそういう不具合をもって生まれついているらしい。
製造過程でなにか問題があるのか。
中古品で買った自分も悪かったかな、、と当初は自らを省みていたが
ことここに至るとその態度も変わる。
お前に問題があったのか。
正直安い買い物でもないので(ケチって中古とはいえ)
製造段階で頻発するエラーを放置している様はちょっとゲンナリさせられる。そして他の方の投稿を見る限り公式サポートもあまりあてにならない様子である。

さて、ネットを漁っていると
①汚水シンクそのものを掃除する
②汚水シンクの奥にある給水口またはそこのフィルターを掃除する
③汚水タンクの空気穴に空気漏れがあるのでそれをふさぐ

というものが主な解決策であった。
ちなみに我が家の場合、③の問題の対処で解決した。

そもそもの発端は汚水タンク内に、ある日突然汚水が吸水されなくなった事からだった。
通常、掃除が終わると掃除機ロボット内の汚水が汚水シンクに一旦排水され、そのシンク内の水が汚水タンクに吸い上げられる仕組みになっている。
しかし何度汚水タンクに吸い上げるボタンを押しても一向に水が吸い上げられる気配がない。
汚水シンクは常に汚水まみれの状態である。
仮にこの状態で掃除機ロボットが動き出すと、シンク内の汚水を家中に均等にまき散らすという地獄絵図が展開される。

掃除機ロボットをかければかけるほど家が汚水にそまっていく地獄である。
これで掃除ロボットを名乗ろうものなら笑止千万である。
それを解消すべく、まずはシンク内の水を物理的にタオルで吸い上げ排水を試みた。
当初はティッシュでやっていたが、シンク内の水が思いの他多く結局タオルを使う事にした。
全身汚水まみれになりながら作業を完遂し、ひとまずはシンク内の水は解消されたが、結局同じ問題が繰り返される。シンクに一度汚水が溜まると溜まりっぱなしである。そして掃除機ロボットは汚水シンクがいっぱいですとストライキを起こす。まったく怠惰なロボットである。

根本の原因はタンクに水が吸い上げられない事にどうやらあるらしい。
さて、これがなかなか解決法は分からず、毎回手動で汚水シンクを掃除する事を検討したが、元々自分で掃除機をかければ10分程度で終わるのを、シンク内の掃除に15分かけていては何のための家事ロボットか分からないので、何とか解決を図り、さもなくば捨てる覚悟で取り組む事にした。
(その場合はなんと高い勉強代になったことか。)

さて、ようやくの結論だが、他の人のやり方では
どうも汚水タンク側の空気の締め付けが甘く、上から圧迫を加える事で
それが解消され、タンク内に吸水されるというやり方があった。
そこがどーも分からなかったのだが、同じやり方で解消された。

DEEBOTの汚水タンクは左上に吸水口があり、右上に空気穴がある。
吸水時は右上から空気を吸い上げる事でタンク内を陰圧にし、水を吸い上げるというシステムの様だ。従って、空気が漏れる隙間があるとタンク内が十分に陰圧にならず、一向に吸水されない。

そこで腕でぐっと圧迫を続けると、10秒ほどで吸水されるではないか。
ここに問題があったのだ。がこれが曲者で結構な力で押さないと漏れを埋められない。2Lペットボトルを上から置いてみたが不十分だった。
これ以上の重量物は我が家にはない。

さて、現状対処として落ち着いているのが以下の様な紙玉圧迫法である。
左側から圧迫を加える事で、右上の圧力を増大させ、隙間をなくす。
ひとまずこれで現状動作は問題ない。
ただ面倒なのが、汚水タンクが水でいっぱいになればその都度捨てに行く必要があるのだが、その度にこの紙を再配置する必要があるという点だ。
この紙もすんなりいった訳ではなく施行に試行錯誤を加え、繊細なバランスの元、成り立っている。また再現できるかは疑わしい。

正直そんな課題もあってやっぱりまだ全自動掃除機界隈はもう少しかな~というのが現時点での感想である。
少なくとも値段に見合ったリターンがあるかと言えば、長期的にはできるかもしれないが、かなり利回りの低い投資のイメージである。個人的には
その資金を家事代行に当てた方がよほど満足度は高い。

今後最も期待しているのが全自動自動車だが、それも現時点ではまだ黎明期の様相である。完全に満足できる水準に達するにはもう少しかかる気がする。
DEEBOTもそんな感じのイメージである。

※参照画像

初期配置
ここからDEEBOTを取り出すと
赤い部分が洗浄シンクと呼ばれる部分である。
ここから排水されないと、この中が
汚水の海になる。
上面から覗いたところ。
これは汚水タンク
本来であれば右上の空気孔から空気が吸われ
中が陰圧になる事で、左上の吸水孔から汚水が排出される様が観察できる。
が、空気孔に漏れがあると、プシューという情けない音と共に
一向に汚水が排出されてこない。
解決策は上から強い圧力をかけて強制的に空気孔を完全に密着させる事である。
しかし全自動をうたっておきながら家主に労働を強いるなど
言語道断のロボットである。


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