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なんてタイミングが悪いのだろう #10
別れて1か月過ぎた頃だろうか
元気のないわたしを見かねた母が
少し遠出してバラ園に誘ってくれた。
少し息抜きになった。
……………。
はずだったのに…
帰る頃、母とわたしは出口に向かって歩いていた。
目の前は大勢の人が歩いていたけれど
わたしはすぐに気付いた。
「あ、マルだ」
バッチリと目が合ったその瞬間
走って逆戻りするマル。
その後ろをちょこちょこ追いかけて走り去る女。
????????
何が起こってるのか理解できなかったが
母はすぐに状況を理解したみたいだ。
どうやらマルは例の会社の女の子
野平さんとデートに来ていたらしい。
…別にいいんだけど、別れてるし…いいけど。
あの女とは何もないって言ってたよねー
その辺からもうヤケクソですよ。
ふざけんなよってね。
帰りの車は涙が止まらない。
母もふざけんなってキレてたな。笑
後からマルと共通の友人から聞いた話によると
その女もわたしとマルが付き合ってることは知ってるし、わたしが社長の娘ってことも知ってたけど、マルに行ってたらしいと聞いて腹立った。
こんなもんなのかな、
別れた男女なんて。
今となっては
まぁ、他の女の子とも遊びたいよなって思えるけど、わたしと別れてからも実家のお店でまだ働いてて、そこの従業員の女の子と…とかバカだよね。
後日、社長である父がマルに軽く話をしたらしい。
「働きにくかったら辞めていいし
この仕事が好きって言ってくれるなら頑張って
くれたらいい。お前がニコリとヨリを戻そうが
戻さないが俺は何も言わない。マルの好きにし
なさい。」
こんな感じだっただろうか。
でもこの時マルは父に
先輩と3人でバラ園に行ったとごまかした。
なぜわかるかと言うと
そもそも嘘ってバレバレだし
共通の友人から聞いた。
それから色んな人から
マルがその子とデートしてたという情報が
入るようになった。
(みんな…その情報いらないのよ…)
(わかったから!わたしに情報提供しないで…)
こんな気持ちだった。
知らない方がいいこともあるんだよ…。
マルが実家のお店で働いていて
いつも見えることがとても辛くなってしまった。
(実家の近くに従業員駐車場があるからすぐ見える)
そんなこんなで実家に帰ることがイヤになったわたしは外に飲みに出たり、友人と遊びに出る時間が増えて行った。
つづく。
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