nicoの星宙予報 2023 牡牛座 ~未来は今、開かれた。明確な指針を手に一歩を踏み出す時期
3/21に開催した勉強会では、春分図から見る2023年の動向、今後の行方などを考えた。その際、魚座にイングレスしたばかりの土星、また水瓶座にイングレスしたばかりの冥王星について、それぞれの意味や今後起こり得る可能性のある事象などを多岐にわたりお伝えしたのだが、そこで強調してもし過ぎない意味の一つとして「情報の閉鎖性」「言葉の齟齬」「情報の取り扱いについて」を挙げていた。
プラットフォーム環境ごとに閉じられた情報、ChatGPTのメリット・デメリット、可能性とそれに伴う懸念、同時代を生きていても同じ世界を共有しにくくなっている不信や不安、そこから発生する分断、これからの時代、分かり合うとはどういうことなのか、それらを一つの課題として考えた場合、どのようなシステムが必要になるのか、どんなインフラを整備していけばいいのか、そのような話をつらつらとさせてもらった。
春分以降、これらの話を耳にする頻度が増えた。時代がまた一歩進んだ認識がある。
というのも、魚座―水エレメントというのは、物事を推進していく力があるのだ。(これらは、同日夜の蟹座火星ワークショップでもお伝えした)
水エレメントというのは、未知の世界へ向けて動きをつくるサインである。だから、火星、土星が水エレメントにあるうちは、望むと望まざるとにかかわらず、物事は前へ前へと動きを進めていくことになるだろう。なぜなら、水エレメント=心はとどまることを知らないからだ。何はともあれ、どんなかたちであれ心の赴くままに、または全体のムードのままに動きたい衝動に駆られるだろう。
前回の星空予報では国民感情が大きく動いたときの一例として、第二次小泉内閣「構造改革実現内閣」発足時のチャートを見てもらった。
赤丸の付いている箇所を見てもらうと、蟹座土星の時期だったことがわかるだろう。
この時の選挙結果とその後の日本の陥った状況を考えると、水エレメントというのは他のエレメントよりもムードに流されやすく、ある意味衝動的であり、ある意味正直であると言えるかもしれない。
この魚座土星を改めて表現しようとした場合、国民感情として、まずマスク着用が原則不要になったこと、そして5/8に5種扱いになることで、これまで以上に開放感的なムードが高まることが予測できる。その流れに沿うように、国も企業ももちろん個人も、それに伴う新たなルール、設備、システムが必要になるだろう。
もちろん、ネガティブなムードが漂うことも予測できる。北朝鮮からのミサイル攻撃しかり、少子高齢化問題しかり、いまだとどまる様子のない物価高やアメリカ金融危機しかり。こういった負のムードが大きく膨れることで、危機感を募らせることもできれば(ポルトガルでは、10月まで主要食料品を消費税ゼロにするという方針を打ち出した)、逆にムードにあおられ負の連鎖が続くこともある。金融不安の引き金を引いた米シリコンバレーバンクの破綻から一ヶ月余り。世界初のSNSによる取り付け騒ぎの衝撃があまりに大きく、市場はいまだに戦々恐々しているという。これぞまさしく「どうもヤバいらしい」というムードが作りだした事件ということになるだろう。
こうした情報が錯綜する時代に、国/企業/個人は、どのような対策を打ち出すことができるのだろうか。
そもそもの前提として、不動サイン・水瓶座土星の時期に、どのような「軸」「方針」をつくり上げることができたのだろうか。「これからの未来をこれで行こう」という明確な指針を手にすることはできているのだろうか。
これらを見つめ直す必要はもちろん、ムードに流される前に、不動サイン的な「軸」「指針」を自分なりに規定しておくことが急務となるだろう。
さて、ここまでの流れを踏まえて、春分図、それに続く日食図を見てみよう。
まず、春分図は12ハウスに10天体中5天体が入室しているのがわかるだろう。
また日蝕図では、6ハウスに1天体、9ハウスに5天体が入室しているのを確認できる。
占星術において、3ー6ー9ー12ハウス(=柔軟サインで構成されている)はケーデントハウスと呼ばれ、「物事を始めるまでの準備の部屋」と解釈している。物事を始めるために人と会い、情報を収集し、分析し、修正を加え、活発に議論し、進むべき道を定め、インフラを整備することが、このケーデントハウスの作業となる。
つまり、春分からの一ヶ月は、基本的に「動き出す前の準備」を行っていた、といえるだろう。(民意にあおられつつであるが)めずらしく活発に少子化問題を議論し、ゼレンスキーと会談し、長野でG7が開催された。
ここから我々は「どこへ向かって進んでいくのか」を明確にしつつ、「未来に必要な準備をしていく」そんな期間だったのではないだろうか。
では、牡牛座イングレスチャートを見てみよう。
1-4-7-10ハウスといった活動サインが形成しているアンギュラーハウスが強調されているのがわかるだろう。つまり、ここまで準備してきたことが、ここから動き出していくことになる。
4/23には統一地方選の第二弾が行われ、5/8にコロナの位置づけが5類へと移行し、5/19からG7広島サミットが開催される。これだけ見ても、なかなか活発な動きがあるのがわかる。
このように言ってよければ、先日の岸田首相襲撃事件により、サミットに向けた警護強化のイメージができたわけだし、日韓首脳会談の実現により、およそ7年ぶりに韓国での日韓の財務大臣級の会談を行うことが明らかになり、岸田文雄首相は自らの訪韓に意欲を見せている。
準備が周到であればあるほど、活動サイン=アンギュラーハウスの活発な動きが明らかになるのかもしれない。
特に、今回のイングレスチャートはASCが天秤座、7ハウス強調であることから外交面での活発な動きが予想される。広島サミットでは、ChatGPTが主要トピックと報道されているが、何と言っても「核兵器なき世界の実現」の議論では、被爆国である我々が主導権を持って挑むことができるだろう。また、経済効果は923億9526万円との試算からも、日本の存在価値を示すのに重要な機会と言えるのではないだろうか。
これを企業や個人に落とし込んだ場合、同じような目標を掲げることもできそうだ。
どんなにささやかでもいいので、自分の価値が評価にさらされる機会を設けてみてもいい。というか、人に、また公的にさらしてみないとわかるものもわからないだろう。
これまで自分なりに準備してきたこと、発表、発言してみたかったアイデアなり考えなりを、今いる環境の中でどう自分をさらしていけるだろうか。
準備が足りず、すごすご退散せざるを得ないとしても、この牡牛座期は思い切って人にしっかり対峙してみること。自分にはこれがありますよ、これが私ですよと、自分の「I have」をひとまず見せてみる。これがまさに金星を支配星に持つ牡牛座期の、また天秤座=7ハウスの振る舞いと言えるだろう。
または、土星・水瓶座期にうっすらと見えていた「これからの未来をこれで行こう!という明確な指針」を手に、そのための一歩を踏み出す時期にしてみてもいい。この時期で動ければ、おそらく魚座に土星がいる間(~2026年2月13日)に、一つのかたちにすることができるかもしれない。
私の目には、次のステップへの道すじが明確になっている流れはあまりないように映っている。しかし、コロナ禍でせき止められていた流れがようやく動き出すのかもしれない。
問題は山積みであり、未来に不安がないわけではない。北朝鮮や中国の脅威がなくなるわけではない。けれど、生きていくためにも、私たちは次の一歩を踏み出す時なのだろう。未来は今、開かれたのだ。
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