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今日の1冊(絵本棚から)

エリックカールの本は、英語で読むのが好き。
日本語で読んでしまうと、なんだか、絵から伝わる触感が伝わってこない。
ごつごつした感じ、テカテカした感じ、ふわふわした感じ、
言葉より、絵そのものが言葉以上の力をもっている。


今週の読んだ絵本は、
大人もわくわく、びっくりするこちらの本。

日本でいう
「しかけ絵本」
の種類に入るのかもしれないけれど、
これは、手に取って、
最初のページから読み進めていって欲しい本。

写真に撮りたいけど、
デジタルの本と違った、紙の絵本の良さが
生かされているので、あえて撮らず。


エリックカールさんのお嬢さんとの出来事が、
この本の出版につながったそうで、
そのお話も温かな気持ちになる。

娘のサースティンが3歳か4歳のとき、窓から夜空の月をみつけると、こういったのです。「パパ。あのお月さまとって!」  (中略) ところで、最近28さいの娘からこんな手紙をうけとりました。「ここのところ、毎日とてもゆううつなので、パパの”月の本”のスケッチをみていました。するとあの長いはしごを、私の気持ちがどんどん登っていってね…今ではとても気分そう快です。」

エリックカール・もりひさし訳 「パパ、お月さまとって」




小さな時の思い出が、大人になった自分を支えていると感じることは、
何度もある。
大抵、それらはどこか遠くに旅行をしたり、
プレゼントを買ってもらったりといった「大きな」ことではない。

秋の晴れた日に、近くの山に姉妹と母とで登った思い出。
夏休みに、父と一緒に行った海水浴。
祖母と入った毎日のお風呂。
全てが、私を愛している人との「ありふれた日常」の思い出。
私は、確実に愛されていたのだ、と振り返って気づく。


私も、あなたも、普通に過ごしている今日1日1日が
自分と、愛する人を支える思い出になる。

愛おしい毎日を、これから何日も過ごせると思うと、
不安がつきない未来だけど、
やっぱり、未来は希望のかたまりだと思うのだ。





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