Outer Wildsは近年稀にみる大変素晴らしいゲームである。それどころかゲーム以外の媒体も含めた全SFの中でもかなりの上位に位置する作品だと感じる。 だが、操作難易度やこのゲーム特有の自由度に伴う説明不足により、ゲームが加速度的に面白くなるポイント(それぞれの人で異なる)に到達する前に辞めてしまう人もいるように思われる。
時に、OuterWildsゾンビという言葉があるらしい。 OuterWildsが好き過ぎるが、自分ではもう二度とこのゲームを体験できないので、同じゾンビの残した考察や感想を読み漁るか、これからゾンビになるであろう人のプレイをみるか、支援するかしかない。
私も立派なOuterWildsゾンビであるが、少しでも途中で投げ出す人が減るように、初心者向けの情報をまとめてみた。 デフォルトの設定が不親切であったり、余りにも説明が不足していて単純に手間だけが発生している点があったりするので、ネタバレにはならない範囲で伝えたい。もちろん必ずこうしろという訳ではないが、参考にして頂ければ幸いである。 また、逆に言えば自由度が高いゲームだからこそ、不親切な点も含めて完全に最初から最後まで自力でやることによる達成感もあるだろう。それを目指したい方は、まずは自力で進めてどうしても詰まった時にヒントや攻略をWebで調べる前に、ネタバレに極力配慮した本記事を活用頂くという方法もあるかもしれない。
以下の2点に分けているので、それぞれのタイミングで参照してほしい。
1.プレイ開始時点 ■DLC(Echoes of the Eye)について DLCめっちゃ面白いけど、本編のノイズになるので、これからプレイする方は本編完了後に入れることを推奨。 ただ、セットで買ってしまった人が失敗という事はない。お得に買えるならその方がいい。本編開始時点で持っていない人は後回しにした方がよいよ、DLCは買ったけどインストールだけ後回しにできる方法があるなら後回しの方がいいよ、というレベルです。 ※万が一DLCエリアを気付かず先にプレイしても、本編の進捗に合わせて情報公開がされるので本編のネタバレがないようになっています
■オプション変更について 開始したらまず、オプションを変更することを推奨したい ※追記 2021年9月末発売のDLCに伴うアプデで、設定画面や初期値が変わっています。つきましては本「オプション変更について」の項は参考程度として頂ければと思います。
[変更点]①ゲームプレイタブ ・一旦すべて自動、有効、表示で開始してみる②文字/サウンドタブ ・表示中の時間停止を全て有効にする ※すべて有効にすることで、ようやく普通のゲームのノーマル設定くらいになると思う。有効にすることでこのゲームの体験が大きく損なわれることはないので、「初見のゲームは大体ハードでやる」という人でもない限りは有効を推奨③コントローラー設定 ・確認を洋ゲーに合わせて×のままでいくか、慣れている〇に合わせるか決める。私は〇にした ・「働きかける」を確認ボタンに合わせる。これは任意だが、私は合わせたほうがやりやすいと感じた。またセットで「着陸カメラ」も同じボタンにする。私は〇にした ・「ジャンプする」「ジャンプブースター」を〇から×に変更するか決める こちらも日本のゲームに慣れている場合は×のほうが良いように思う。 私は×にした ・「速度同調」を押しやすいボタンに変える 速度同調は、無重力操作時に長押しする機会が多い(自分は使いこなせなかったが)。左スティック、L2R2、(場合によってはジャンプブースターも?)、を操作するときに長押しを小まめにすることになるので、ジャンプブースターが〇なら△、ジャンプブースターが×なら□が良いかもしれない。私は□にした。 ・「シグナルスコープ」はここまでで使っていない△か□でよいと思う ・「航行記録モード変更」、「HUDでエントリーに印をつける」は 「確認とキャンセル(〇&×)」で使用していないボタンがいいので、 それぞれ△、□などが良い
■村の中を探索する
発射コードの入手が目的だが、チュートリアルを兼ねたミニイベントがいくつか設置されているので、あまり急ぎ過ぎず見て回った方がいい。ある程度プレイしてから再確認も可。 私はシグナルスコープの試用を知らず、独学で習得したが、そのようなことがないに越したことはない。
[村のチュートリアル] ・キャンプファイヤーから村の間:リモコン宇宙船の操作 ※これはチュートリアルかどうか微妙。実際の宇宙船より操作が難しい気がする ・村中央付近:かくれんぼにてシグナルスコープ試用 ・展望台:リトルスカウトの射出、静止画撮影 ・展望台付近:静止画撮影による幽霊物質探知 ・採掘場所:宇宙服の操作(ロックオン、速度同調) ・博物館:翻訳機操作 ・博物館:重力水晶の理解 ・博物館:なんかワープする石の存在 ・博物館2階:宇宙マップの表示 ・博物館:DLCをインストールしていると、1つ展示物が追加されている
2.プレイしてから1~3時間経過時(自力で宇宙に数回行ってから) ■航行記録について そろそろお気付きになっているだろうが、このゲームは航行記録を収集することがとにかく重要である。以下のような操作によって航行記録が残るので、前提知識として知っておいてもよいと個人的には感じている。うまく航行記録に残らず詰んで諦めてしまったり、苦労して行った場所に再訪するのが面倒で投げてしまうことを抑えてもらいたい。 ただし後者については完全に防ぐことは不可能だと思う。その場合、航行記録に「探索できる場所が残っています」と表示されるので、めげずに再訪し、隅々まで探索・翻訳して、表示が消えるまで頑張ってほしい。
[航行記録が残る操作] ・新しい場所に行く ・自分が通れない所はリトルスカウトを撃ち込む(その後写真を撮る?) ・Nomaiの青く光る文字を読む。よく見かける渦巻き線以外にもあるので、読めそうなものはすべて読むこと -渦巻き線は次々に繋がって行くので、最後まで表示させてすべて読む -看板のような石碑に記載されていることもある -レコーダーのような機械に表示されることもある -リング状の物体の側面に記載されていることもある -柱のようなものにも記載されていることがある ・人の話を聞く(全ての選択肢を聞く) ・人のメモを読む
なお、航行記録に残らない情報については、周辺理解や、物語の真実への到達を早める場合はあるが、なくても次の場所への到達や、クリアに支障が出るという事はあまりない。どうしてもテキストを読むのが苦痛であれば一旦読み飛ばし、とにかく「航行記録完了」が出ることを目標にしてよい。 残念ながら全てこの限りではないので可能な限り読むに越したことはないが、序盤は理解が追い付かないこともあるし、それが苦痛でやめてしまうくらいなら、詰まってから初めてじっくり読み始めるというスタイルでも個人的には良いと思う。■惑星間の移動の基本 それぞれでやり方が異なるので独力でやりやすいやり方を見つけることにはなるが、参考として自分のやり方を記載する
[惑星間移動の例] ・発射地点で着陸カメラをつけてR2で離陸 ・十分な高度に達する(最低限画面右の宇宙船ゲージ?の高度計が上限を超す)。これを怠ると、この後自動運転時に重力に捕まるか、進路に惑星が登場してぶつかる ・宇宙マップを表示して移動先の惑星をロックオンし、キャンセルボタンで閉じる(マップ表示ボタンで閉じるとロックが解除されることがある?) その後自動運転を起動。視点は画面上の△マークを見て移動先の惑星にあわせる。 この時、目的地との直線上に太陽がある場合は、ロックオンだけして手動で動かしてから避けて、太陽がいなくなってから起動 ・自動運転が停止したら着陸カメラにして、L2でゆっくり下降。ロックオン画面に距離がでるので、勢いを付け過ぎずR2と調整しながらゆっくり近づく。ある程度近付くと惑星の重力に捕まるので、基本重力に任せてR2上昇で調整するというスタイルが良い ・着陸箇所は左スティックで移動して探し、着陸
私は基本的に宇宙船は惑星間の移動のみに使用し、また上記操作以外しなかったので、例えば惑星着陸後、着陸カメラを解除してマニュアル操作で惑星上を宇宙船で移動するということはあまりしなかった。 惑星についたら基本的には宇宙服をきて直接屋外を探索した。それでも全然クリアできたので、宇宙船操作が難しいと感じる方にはお勧めである。 とはいえ、宇宙服の燃料が足りなくなるので宇宙船で惑星内を移動したいという場面もあるだろう。その場合でも宇宙船のマニュアル操作は利用せず着陸カメラを活用し、R2L2で高度を調整し、左スティックで移動をした。■速度同調について 速度同調について、正直私は使いこなせていないままクリアしてしまったので必須ではないが、使いこなせれば途中挫折しづらくなる。クリア後この記事を書くために操作確認したが「めっちゃんこ便利やんけ!」って部屋で言った。絶対に活用してほしい。
[速度同調機能について] ・一言でいえば、無重力空間におけるブレーキ機能 ・無重力空間であれば(ごく低重力の空間も?)、宇宙船、主人公自身どちらでも使用できる。 ・ボタンを押すと、画面中央水色照準があっている対象物、またはロックオン中はロックオンしている物体との相対速度を0m/s(お互いの距離がこれ以上離れたり近付いたりしない状態)にするための噴射を開始する ・対象物との距離はある程度近くないといけない ・同調にかかる時間は対象物との速度の差によって変わる。自分自身や対象物が速過ぎる場合は同調に時間がかかる(同調できない場合もある?) ・速度同調は長押ししている間続けられ、同調が完了した瞬間解除される ・同調完了時、対象物が静止している場合はお互いが静止することになる。対象物が移動している場合はまた距離が離れ始める。 また少々説明しづらいが、お互いが同じ方向に移動している時に速度同調した場合は、あくまで相対速度を0m/sにするので、そのまま同じ方向に一緒に進み続ける。例えば衛星軌道上を周回している物体の近くで速度同調した場合、自分も衛星軌道に乗って一緒に進むため、止まって見える。ただ衛星軌道の方向までは完全に一致しておらず少しずつずれていくため、速度同調を繰り返した方が良い。
[速度同調の具体的な使用例] ・主に無重力空間の宇宙服移動時に活用する 壁でも何でもいいので、まずは速度同調をする(速度同調完了と表示されるまで)。その後少し噴射移動して速度同調。これを繰り返すだけ。無重力空間での操作性が格段にアップする ・宇宙船時の利用について 宇宙船操縦時にも活用できるが、私は活用しなくてもクリアできた (惑星ロックオン、自動操縦、着陸カメラのみでいけたということ)
補足として、通常プレイ時はあまり使わないが、修羅の道を行く人のみ場合によっては使う知識なので頭の片隅に入れて頂きたいことを記載する。天体の重力圏で天体と一定距離を保つ目的で速度同調を行う場合、重力により常に自分に速度が発生している状態となる。よって速度同調完了後またすぐに天体に近付いてしまうため、速度同調を自分で繰り返す必要がある。また自分の逆噴射を超えた速度同調は出来ないため、重力が強過ぎる所まで行くと抜け出せない点も注意。 またそのような強者になると、コントローラー設定の項で記載した左スティックとL2R2に加え、右スティックも操作しながら速度同調したくなるかもしれない。その時はモンハン持ち?のような格好で右手人差し指で同調ボタンを押す(真顔) ※私が修羅の道を抜けた時はそこまではしなかった
■ロックオンについて
[ロックオンについて忘れてはならないこと] 天体だけでなく、一部のオブジェクトもロックオン可能
惑星へのロックオンは自動航行に必要なので頻繁に実施していると思うが、惑星にある特定のオブジェクトについてもロックオン可能。上記速度同調と合わせれば無重力時の操作性が更に上がるので、試してほしい。 木の炉辺の宇宙服訓練時には使っている操作なのだが(修理箇所をロックオンした)、私はその後使わずに忘れていて、そのままクリアしてしまった。クリア後この記事を書くために操作確認したが「めっちゃんこ便利やんけ…」って言った。
■シグナルスコープについて
[シグナルスコープについて知っておいた方が良いこと] ・「○○の音」や「○○の電波」といったような一度登録された波長から左右ボタンで選んで1つを選択すると、その波長までの方向と距離がわかる。どんな障害物があっても探知できる ・新たな「選択できる波長の種類」を入手するには、新たな種類の波長の1つ目に近づく、至近距離でシグナルスコープを向ける、上述の航行記録収集のためのアクションをとっているうちに追加される、というものがあると思う(うろ覚えです) ・波長の発信源に来たら、シグナルスコープを向けると発信源の名称が記録され、持ち越せる。航行記録ほど重要ではないが、各波長には複数の発信源があり、どこに行ったことがあるか記録できるので実施しておくこと ・シグナルスコープはズームができることを覚えておくこと。あまり使わないかもしれないが、覚えておくこと。覚えておいてくださいね。マジで。
■リトルスカウトについて
リトルスカウトの使いこなしは必須なので自然と身につくし、宇宙船内の壁にも絵が描かれているので敢えて記載するほどではないかもしれない。もしかしたら見落としている用途があるかもしれないので、念のためまとめておく
[リトルスカウト(偵察機)機能]①静止画を撮影する -射出前・射出後それぞれで静止画を撮れる。宇宙服・宇宙船どちらでも可能。撮った写真は1枚のみ自分が見える所(右上)に表示される -幽霊物質を視認するのはこの静止画上でしかできない。青白く光っている -射出前では自分の一人称視点とほぼ同じ写真が撮れる。幽霊物質の察知・回避はこの状態でボタン連打で連続撮影した写真で行うのが良いと感じた -射出中・吸着後ではリトルスカウト視点の写真が撮れる。シャッターを押した瞬間の写真が撮れる。吸着後、カメラを動かした場合も、動かした瞬間の静止画の写真が送られてくる。※監視カメラのような視点なので勘違いするかもしれないが、吸着後のリアルタイムの画像ではない点は注意②目印にする -射出後は偵察機との直線距離が表示される。この性質を利用し、詳しくは書かないが、様々なシーンで目印にできる -基本的にはどこにあっても射出後は長押しで回収できる。目印にしたい場合は間違って回収しないように注意③設置型照明として使う -暗い所でスポットライトは使用しているかもしれないが、リトルスカウトを壁や天井に吸着させると、一帯をかなりの明るさで照らしてくれる。スポットライトで明るさが足りない場合は、吸着・回収を繰り返すと明るさを確保したまま探索できる④安全確認をする -撃ち込んだ場所に幽霊物質があるなどして危険な場合は、偵察機との距離の横に赤い!のアラートが上がる。幽霊物質については上述の通り静止画撮影のやり方もあるので、どちらがやりやすいかは好みの問題 -吸着した面の安定性も表示される。グラグラする場所を事前に察知することが可能
■今後のプレイ指針
[おすすめのプレイ指針3段階] ①最初はとにかく広く浅く、いろいろな所に行くこと。 一箇所に拘るのではなく、行けなければ早々に諦めて違う場所、もっと言えば違う惑星を探索する。順調に1つの導線を辿れている時点では問題ないが、詰まったら保留するということ ②もう他に行けるところもなく、どうしても詰まったら、その惑星に行ってNomaiのテキストを可能な限り直接読み直してほしい。上の方で航行記録が重要と記載したが、ここまで詰まったらようやくテキストを読み直す。一部はテキストを読まなければ到達できない、かつ読めばあっさりわかるものもあるので、振り返ってみてほしい ③それでもだめなら、できれば連絡の取れるOuterWildsゾンビに最低限のヒントをもらうこと。インターネット攻略だとどうしても直球の答えが書かれていたり、自分の状況に合わせたヒントが出なかったりするので、避けたほうが良い。
OuterWildsゾンビにとっては貴方が上質な体験をすることが最上の喜びとなるので、全力で程よいヒントをくれると思います。
■その他
[その他補足4点] ①慣性の法則により、無重力で無抵抗状態では、等速直線運動を行う。 周りに何もない、または広大で距離感が掴めない空間で一見止まっているように見えても実際は動いていることがあるので、止まりたいときは意識して止まる(近くに物がある時は速度同調)、動きたい時はしばらく放置する、ということを覚えておく ②探索中「あれ、こんなところに出るんだ」ということが発生した場合は、 その場所を実際にスマホで写真を撮るなどしておく。 実質ショートカットなのだが、初見で発見するのは難しく航行記録にも残らないので、再訪できるように控えておく ③航行記録の「HUDでエントリーに印をつける」を利用すると、一度行った場所に行きやすくなる。あまり使わなくても良いかもしれないが、どのように行ったか分からない時に付けておくと再訪しやすかったり、別のルートを発見しやすかったりするかもしれない。全てのエントリーに付けられるわけではなさそうな点は注意 ④オプションを見直す。少し慣れてきたら変更したほうがよい設定があると思うので見直す。結果変更しないかもしれないが、何らかの気付きがあるかもしれないので、変えたらどうなるか、を試してみる。例えばジェットパックブーストは手動に変える、ボタン配置を見直してみる、など。私はジェットパックブーストは手動でクリアした
また、さすがに大丈夫だとは思うが、航行記録は伝聞モードとマップモードがある。基本は伝聞モードで、必要に応じてマップモードと切り替えるとよい■最後に プレイしていると「この情報でこんな所に行けるなんて、自分は世界で一番頭が良いのではないか」「まだ何に使うか分からないが、こんなすごいことに気が付いてしまって、自分の頭はどうかしているのではないか」という事が発生するかもしれない。その感動は何かしらにメモしておくと、クリア後のOuter Wildsゾンビ活動(OWゾン活)が捗るので、余力があったら行ってほしい
[OWゾン活メモの使用例] ・自分で見返してにやにやする ・OWゾンビ同士で感想を言い合う時に使う
以上です。少しでも多くの人が、自分だけの力で、OuterWildsのエンディングに到達することを心より祈っております。