【ワクチンに関するまとめ】

各国で猛威をふるっているデルタ株。デルタ株の登場でだいぶ事情も変わって来たなと感じます。

だんだんとわかって来たことをひとまずまとめたいと思います。日々情報も新しくなっていってるので時折ご自身でも公的な発表を確認する方が良いと思います。

・コロナ感染の死亡者のウチ、ワクチン接種者は0.12%(6月末くらいの統計なので、デルタ株蔓延で増えて行く可能性あり)

・ワクチン接種後に感染して死亡する率は0.001%未満(CDCの7月末データ)

・ワクチン接種後に感染して重症化する率は0.004%未満(CDCの7月末データ)

・ワクチン接種者のほとんどが無症状か軽症

・ワクチンの持続効果がもしかしたら半年程度と短いかも。それでも一度出来たことある免疫は目覚めやすいし抗体の製造ラインは出来てるので、よほど増殖が早いウイルスが出てこない限り意味はある

・ファイザー製よりモデルナ製の方がもしかしたら若干持続効果あるかも?大規模調査待ち。

・最初(従来株蔓延時)はワクチン接種後の無症状者はキャリアになる率が極めて低いと言われていたけど、無症状者もキャリアになってうつす可能性があると最近言われ始めた。大規模調査報告待ちだけどコレは調査難しい。もしそうなら未接種者は今後マスク解除後にヤバい。

・ワクチン接種後に罹患して軽い症状(喉の痛み、軽い咳、鼻水等)の人から未接種者にうつしてまわる事が懸念。少しでも症状あれば、未接種者に近づかないよう心がけるのが親切。

・ワクチンの種類にもよるけど、mRNAで従来株だと予防率95%くらい。デルタ株だとモデルナで72%くらい。東京は既に9割がデルタ株。3割くらいの確率でワクチン接種後にも感染する。

・コロナウイルスは変化して行くタイプなので、定期的にそれ対応の物を作る方が良い。特にトゲトゲが変わる場合。

・それでも現在アメリカでの統計では重症・死亡の方はほぼ未接種者。罹患して症状があってもワクチンの副反応同様数日で良くなる。対して未接種で罹患だと数週間はざら、かつ、後遺症率が半端なく高い。

・mRNAワクチンは理論上では最も安全。

安全な理由は以下

-mRNAは遺伝子情報のある細胞核の中に入れないため、DNAの情報を書き換える事は出来ない。

-壊れやすくて体内にとどまれない。

-過去に使っていた生のウイルスを使ったり、不活性ワクチンなどと違い、ウイルスそのものをそもそも使っていない。

-全く新しいものではなく、数十年研究されていたものの、承認段階まで行かなかったのはあまりに壊れやすくて「弱くて効かないかも」と言う懸念から資金が出なかったから。

-弱いのは構造だけで、ウイルスが侵入するための身体の方のレセプター(入り口)にくっつくトゲトゲの情報を抗体を作る部隊に伝えてるので、侵入前に専門部隊が出動出来る優れもの。トゲがなくなればウイルスはホストがないと死滅する運命で繁殖出来ない。

-急に作ったわけではなく、ずっと研究されてきて、良いカプセルが既に出来ていて、中に仕込むmRNAのパターンをトゲと同じにして量産すれば良いだけだった。承認の手順も従来と何も変わらず早く進めただけで何も省いていない。かつ、勇気ある治験候補者が大勢いた。

・ウイルスは何年も体内に共存するものもあり、体力弱ると猛威をふるうものもしばし。だけどmRNAワクチンではその可能性は上記の内容から理論上限りなく低い

・副反応は免疫が働いてくれてるだけ。発熱があってもウイルスではないので他の人に何もうつさない。ただし接種前に罹患してたら話は別。抗体出来るまでの1〜2週間はまだ罹患する確率あり。

・副反応がなくても抗体は作られてるのでご安心を

・一度罹患してる人もワクチン接種は2回は受けなくてもいいけど、1回目はやっておくと良い。罹患で中和抗体出来ているか何故か微妙な方も多く、ワクチンはその辺特化して効く抗体が出来ている模様。

おそらくこの感じだと、コロナ収束までは年に2回接種ペースでワクチン接種が必要になっていきそうです。治療薬もあわせて開発できると良いのですが、まだ免疫暴走する仕組みや、人により症状が全身異なっている点すらわかっていないので、今はワクチンが唯一の手段ではないかと思います。

新しいワクチンとして、喉あたりにスプレーするようなものができると3回目とかに良いかも。どこに抗体が多く作られるかも大事なので、注射だと血中である程度全身としても、感染経路に多く出来てる方が理論上良いかと思います。

昔天然痘が流行って、「牛の乳搾りをしている人は天然痘にかからない」と言う話があり、「牛痘にかかった人が天然痘にかからないのでは」というヒントからワクチンが作られました。

江戸時代にも天然痘が流行しましたが、

「ワクチン(種痘)をすれば牛になる」

というデマが流行ってしまったそうです。
牛から作られたから、というのが元みたいですが、あんまり今と変わらない感じですね。

当時は不活性化ワクチンなどもなく生ワクチンですが、牛痘ウイルスは天然痘程の害のあるものではなかったので幸いでした。

未知のものを身体に入れるのは確かに不安になるものですが、勝手に入ってくる新型コロナウイルスはハッキリとコワイものです。

ただの風邪のウイルスの一種ではありながら、脳や神経へのダメージや、本来なら死亡すると言われるほどの酸素濃度に落ちても自覚症状ないとか、意味もわからないほど全く新しいものです。

mRNAの型自体は簡単に出来るので、新型でても多分すぐ対応可能です。ただ毎回承認は必要なので、その辺の兼ね合いと変化のスピード次第ですね。

全世界分なのでカプセル作れるとこが限定されてて原材料も追いついてないのが問題です。かつて量産されてなかったので、去年は東欧の1社が対応してました。現在は不明です。

なかなかワクチン確保出来ないと批判も多いのですが、日本は感染人数が人口比に対して圧倒的に少なかったので、製造国でもないのにこれだけ確保出来てるのは凄いなと思っています。現在人口比で言うと1日のワクチン接種率は世界一です。

アストラゼネカ製のベクターワクチンは国内でも製造しています。治験がなかなか進まず承認が降りていなかったため他国に提供していました。一回で済むので2回目かどうかの管理もいらないし、温度管理などが難しくないのでいいワクチンです。保険証や住民票のない方、観光客向けなどはこの手のワクチンの方が有益だし、公益に繋がりますね。

国産ワクチン待ちの人もいると聞きました。
残念ながら塩野義製薬のものは抗体確保が充分ではなく、見直しとなりました。新たに東大発ベンチャーのハナバックスと組むそうなので、鼻スプレー式に期待できるかも。まぁどのみち来年ですね。

他のベンチャーのユニークなワクチンも色々ありますが、治験になかなか人が集まらないと聞いています。陽性者増えたので治療薬の方が治験進むかも。

なんたって既に有効性の高いワクチンが出てますからなかなか治験の数が集まらないかも。

それでもいつかはユニバーサルワクチンと言った夢の何でも効くものが出ると嬉しいですが、「悪い害虫にだけ効く農薬」みたいに難しい話かと思います。根本的に今の対ウイルスみたいな考え方を変えないとダメかも?

ウイルスも抗体も無限にあって、まるで宇宙の秘密を紐解くようだと感じます。

科学的にわかっていることは沢山ありますが、宇宙規模でみたらホントに極々僅か。既にある現象を理解して行くのが科学という学問です。まずは過去の発見を学んで、新規性のないものを潰して行くから新しいものを発見出来る。

政治への不信感はかなり高まっているかも知れません。
でもワクチンの出来と政治は全く別物です。
政治不信やワクチンへの不安を感じていても、多くの公的機関や医師が発信している内容をしっかり確認して、打つ・打たないを決めて欲しいなと思います。

デタラメな内容を発している医師(かも不明ですが)はかなりマイナーだし、根拠が全くない内容しかない上に、それで儲かる根拠ない治験や通販を行っています。世界中に元々のデマを発信している12人もサプリなどを販売しているか広告収入を得ています。そんな人たちに振り回されずに、しっかりと公的に発表されたものの根拠を確認したいものです。

弱いと言われていたmRNAを信じて研究し続けててくれていたベンチャーや出資していた製薬会社、もちろんそれでやって行こうと決めた研究者にはとても感謝しています。

更に他の新しいワクチンなど、別の病気に応用出来るものも出てくるかと思うので、たとえコロナに使われなくても未来に繋がります。

医学の世界は日進月歩。
天然痘やポリオのようなおそろしいウイルスに打ち勝ってきたのですから、コロナもすぐに昔話に出来ると良いですね。

ワクチンを希望する方に、早く届けられますように


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