見出し画像

PLO Shortdeck(6+)が想像以上に宇宙なので語りたい

はじめに

はじめまして。NICOと言います。
カニ(ALL IN)の人、のほうが馴染みある方が多いかもしれません。
卓上にカニさんを持ち込んで勝手に楽しんでる富山のrec筆頭 兼 ドレッサー賞reg JOPT芸人です。
(完全な余談ですが、以前noteで素敵なJOPT体験記を披露してくれた「T3sのやべー奴」ことムロタク氏とは仲良くさせてもらってます 皆も北陸遊びに来てね)

さて、今回は僕の家族であるカニさん・・・ではなく、
先日のJOPTのサイドイベントにて開催されたPLO Shortdeck 7-maxについて、
見聞きしたことや、なんとなく学んだこと、とりあえず語りたいことについて体験談っぽくまとめさせてもらいます(そうすればおこづかいが貰えるらし(ry
知識不足による読み苦しい点、文章力不足による駄文・散文などあるかと思いますが、お手柔らかにお願いします。
また、批判やご意見等ありましたら遠慮なくコメント等にてご指摘ください!

PLO 6+(shortdeck, SD)とは

そもそも論ですね。既に把握されている方は読み飛ばしてください。

まずゲームの構成要素として Pot Limit Omaha と 6+(shortdeck) とに分かれます。
普段Texas Hold’emしかプレイされない方々にはどちらも未知の世界かもしれませんが、
本っっっ当にざっくり説明すると

PLO・・・ホールカード(ハンド)が4枚配られて、そのうちの2枚を必ず使用して役判定を行う(1枚ストレートなどは成立しない)。
強役が成立しやすい。ポットサイズまでしかベット/レイズができない。

6+・・・2,3,4,5の各スート(計16枚)を除いた36枚デッキを使用する。
ペアやストレートが成立しやすい一方、フラッシュが低頻度となる。そのため、役の強弱がフラッシュ>フルハウスとなる。A6789でストレート成立。
やっぱり強役が成立しやすい。

といったところでしょうか。
各ゲームの詳細については、僕が説明するよりも23倍くらい詳しくわかりやすい記事がごろごろ転がっておりますので、
まずはそっちを知りたい!という方は各々検索等していただけますと幸いです。
(気が向いたら個人的に参考になったリンク等を加筆するかもしれません)

エクイティについて

おおまかなゲーム性はご理解いただけた、と信じて本題に入ります。
(説明雑すぎてついてこれてない方はゴメンなさい。)
ここからはPLO 6+のエクイティについてです。

ポーカープレイヤーなら割と気になるエクイティ。
既にご存知の方、なんとなく察する方も多いかと思いますが、

基本的にPLOも6+もプリフロップでのハンド同士のエクイティが丸くなります(NLH比)
それは知ってても具体的なところがやっぱり気になる!!というのが
ポーカープレイヤーの性(異論は認めます)
ということで今回扱ってみます。

しかしながら、PLO 6+の専用の計算ツールは存在しないはず(あれば教えてください!)なので、、
こちら、ProPokerTools様のシミュレーターを用いて

●game : Omaha Hi
●dead card : 2s2h2d2c3s3h3d3c4s4h4d4c5s5h5d5c(6+で使わない2~5の各スート)
という設定で諸々検証(と呼べるか怪しいですが)したいと思います。

【追記(重要なお詫び)】

案の定、怪しい、というか完全なる不備がありました。
6+がFulldeckと異なる点として、上述しましたが
 ①フラッシュがフルハウスに勝つ(役の強弱が逆転する)
 ②A6789でストレート(実質ホイール)
というのがルールにあり、PLO 6+においても①・②ともに適用されております。
しかしながら本記事では、その前提を抜きにして(=飽くまでも通常のPLOのルール下で2-5のカードを除いた状態で)以下の計算を行っているため
PLO 6+のエクイティに関する記載は数%ほど数値にブレが生じることが見込まれます。
もともと不完全な記事しか書けないと思っておりましたが前提からの失念、失礼いたしました。
それでも良いよ、という方は、上記ご理解の上で引き続きお読みいただければ幸いです。
【追記ここまで】

なお、取扱うハンド比較は基本的に1つだけです。

理論に精通していないrecが勢いだけでなんとなく語ろうと思ったら、
適当に作り出した仮想ハンドよりも実践ハンドが望ましいかな、と思ったものの
当初執筆予定は全くなかったため、可能な限り再現できるハンドが1つしか無く…すいません

そんな唯一にして重要なハンドこそ、

JOPT Season21GF : PLO SD 7-max、ヘッズアップにおけるラストハンド

AQ87 vs QQ87 についてです。

当時の状況としては、優勝されたノリッヒーさん(SB; AQ87)が準優勝のヤマダさん(BB; QQ87)を大きくカバーしており、
プリフロップでpot raise , re-raise AI , callとなったものです。

本戦ではフロップでAをヒットさせたノリッヒーさんの勝利(pair of A > pair of Q)となりましたが
さて、この対決、エクイティの観点からするとどちらが有利に思われますか?
(厳密なウィニングハンドはAhQc8d7cなのですが、QQ87側のスートがあやふや(たしかシングルスート…?)なので今回は考慮しません。)

「AQ vs QQを考えるとQQがだいぶ有利か・・・?」
「いや、6+においてはワンオーバーの勝率はそこそこある」
「6+ならA7使いでの9ハイストレートの可能性もあるのか」

などなど、皆様いろいろご想像のことと思われます。

ここで参考までに
通常(Full Deck)のオマハでのAQ87 vs QQ87のエクイティと
6+NLHにおけるAQ vs QQ のエクイティを載せておきます。

AQ87(39.03%) < QQ87(60.97%)  [Omaha Hi]
AQ(45.47%) < QQ(54.53%)  [6+ NLH]

エクイテ ィの差は大きくないことが予想されますが、
やはりQQ87の方が優勢な感は否めませんね。

それでは答え合わせです。

AQ87(52.38%) > QQ87(47.62%)  [疑似Omaha 6+]

なんと、僅差ながらAQ87が有利!?

【追記(再)】

上述の追記でも述べておりますが、このエクイティは正しくありません。
ただ、今回検証できていない
①(=フラッシュとフルハウスがぶつかる)については、お互いのハンドがここまで被っている場合、かなりの低頻度となりそう
②については、986xxなどといったボードにおいて、AQ87側のエクイティが今以上に増す可能性が高い
と思われるので
憶測の域は出ませんが、AQ87が有利なことに変わりないと個人的には思っています。
※異論反論、存分にお待ちしております。
【追記ここまで】

たしかに6+ならAペロの可能性は上がりますし、8や7のトリップスを引いてキッカー勝ち、Qハイ・Tハイストレートでチョップに持ち込むなどといった
アンダードッグ側に味方するボードもそこそこ現れます。
しかしプリフロップ時点でAQ87がエクイティ勝っちゃうのか・・・?
これには正直驚きました

比較検討対象 AK87 vs QQ87

AK vs QQ・・・伝統の一戦とも呼ばれるぶつかり方ですが
こんな感じに先ほどみたくエクイティを見てみたらどうなるでしょうか?
ここからは簡潔に結果と所感をバババっと載せていきます。

①AK vs QQ  @NLH6+
②AK87 vs QQ87 @Omaha Hi
③AK87 vs QQ87 @疑似Omaha 6+

①AK(52.33%) > QQ(47.67%)  @NLH6+
②AK87(47.21%) < QQ87(52.79%) @Omaha Hi        
③AK87(49.77%) < QQ87(50.23%) @疑似Omaha 6+

①6+NLHにおいて大抵の場合、ポケットが2オーバーに対して僅かに不利なのはショートデック民には有名な事実ですね。
ここではAK>QQとなります。

②PLOに関して見ると、
なるほど。フルデックではAK87<QQ87なんですね。
とはいえNLHにおけるAKs<QQ程度のエクイティ差に落ち着いていると言えるでしょう。

③ということは、PLO6+ではー・・・
んん?
あれあれあれ?
なんと、ほぼ均衡していますがAK87<QQ87のままではありませんか!?

(もはや小見出しでの追記は行いませんが、ここでは数値ブレが有利不利に大きく影響しそうですね。。話半分で聞き流してください)

意外や意外。
AQ87>QQ87なのに、AK87<QQ87なのか・・・
エクイティの謎は深まるばかりですね。。

さてさて、素人なりにいろいろ見てまいりましたが、
結局僕が言いたいのはこういうことです!

皆様、この未知なるゲームで遊んでみませんか?

「運ゲーじゃん!」などという食わず嫌いをぐっと抑えて、
(ポーカーから運ゲー要素排除できないんですから)
一度真剣に向き合ってもらうと、
「幾らエクイティ拮抗しているとは言えコレは・・・さすがにプリフロでフォールド?」
「フロップ先打ちされたが、現状ナッツストレート持ち且つフラッシュのリドローがある…後ろにまだ2人いる今、レイズか?コール止めか?」
「フロップトップセットがターンでフルハウスに伸びてバリューベットしたらレイズ返された!まさか、、クアッズ?」
などなど

日頃NLHしかやらない民なら2ミリ程度しか考えないことを大マジに考えさせられる、
壮大な宇宙が広がっていると思いますよ・・・!

皆様のポーカーライフに少しでも刺激や彩りを添えられますように!

以上、NICOでした!

(雑談①)

自分語りにはなりますが、以前
986r 9 9 といったボードで
リバーのアクション
Bet                 9xxx クアッズ(ナッツ)
渋call             KKxx フルハウス(サードナッツ)
めちゃ渋call  AAxx フルハウス(セカンドナッツ)←hero
困惑fold        QQxx フルハウス(フォースナッツ)
に遭遇して、めちゃめちゃ気持ちよかったです

(雑談②)

PLO 6+をリング形式でやろうと思ったらダブルボードが良い、という説を聞きました。
確かにチョップの頻度が多くなってリスク分散(初心者でも長く遊べる?)できるのかな。
問題は5-maxになって一度に遊べる人数が減ってしまうことと、
毎ハンドの疲弊が倍増しそうなことか・・・
一考の価値はありますね!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?