死がふたりを分かつまで

死がふたりを分かつまで
健やかなときも病むときも
ぼくたちは常に一緒だった

死がふたりを引き裂いても
ぼくは神など信じていないから
今も一緒にいるようで

ぼくの胸には喪失のかなしみも
愛されていたよろこびも
全て刻み込まれたまま

ぼくがきみに会いたくなるときも
かなしみに打ちひしがれたときも
ぼくはきみの言葉で生かされてきた

死がふたりを分かつとしても
健やかなときも病むときも
ぼくたちは常に一緒にいる

その点で言えばきっと
死ですらもふたりを分かつことは
できないのだろうね

そんなことを思いながら
飾る場所も持たない花束を
また今年も買いに行く

(2023.10.30.10:49)

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