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トライアスロンをやってみたいけど・・・

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トライアスロンって興味はあるけどなんだか大変そう、と躊躇している人に始めの一歩を踏み出してもらおうと書いてみました。海スイムへの恐怖心いっぱい、おまけにバイクも借り物で参加した初…
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記事一覧

Vol.1 トライアスロンを始めてみたいけど、ちょっとなぁ、と考えている人に読んでもらいたいストーリー。【泳ぎ方は二の次】

トライアスロンを始めてみたいけど、なんだか色々大変そうだなぁと二の足を踏んでいる人は少なくないはず。確かにトライアスロンを始めるにはそれなりの覚悟がいる。スイムは苦手とか、バイクを含む様々な道具を用意しなければならないし、さらに安い買い物ではないなぁとか。私もその一人だった。以前から、漠然とトライアスロンに対する憧れのようなものがあった。理由はかなり他愛のないもので単純に「トライアスリート」という響きの格好良さ。でもなぁ・・・とやらない理由を挙げればきりがない。 数年前、何

Vol.2 スイムの次の難題は?

イチゴ畑でのスプリントと呼ばれる初心者でも気軽に挑戦できるトライアスロンを何とか完走し、調子に乗った私は、スイム1500m+バイク40km+ラン10kmのオリンピック、またはインターナショナル・ディスタンスと呼ばれるレースを探し始めた。 しかし思ったようなレースが見つからない。と言うのも前回の海での恐怖があまりにも強烈で、海は懲り懲り。従って湖でのレース選びとなり、それほど数は多くはない。湖で始まるレースは山間部で開催されるものが多い。となるとバイクの上り坂が多くてキツそう

Vol.3 ウェットスーツなしってどういう事?

ワイルドフラワー・トライアスロンは、トライアスロンを主としたアウトドアスポーツの祭典。様々な距離のロードのトライアスロンを始め、オフロード・トライアスロン、トレイルラン、オープンウォータースイム、サップ等など、様々なスポーツ競技の大会が毎年5月の一週目の週末に、3日間にわたって繰り広げられる大イベント。会場となるのはロサンゼルスの北、400kmほどの所に位置するサンアントニオ・レイク。3日間、野外コンサート、地元ビールのビアーガーデン、ワインテイスティングなど、様々なイベント

Vol.4 恐怖氏を抑えアイアンマン申し込み

イチゴ畑でのデビュー戦から、レースの度に毎回スイムやバイクで素人ならではの苦労。ボロボロになりながらも徐々に距離を伸ばし、ワイルドフラワーで裸の集団に応援されながらロングコースを完走し何とかトライアスリートの仲間入り。 その後、北カリフォルニアで炎天下のハーフアイアンマンも完走し、すっかり自称トライアスリート。ここまで来たら、アイアンマンを目指すしかないと思い立ち、レースを探し始めた。いつもの事ながら、海は懲り懲りなので湖でのレース。願わくば起伏の少ないバイクコース。暑い時

Vol.5  You are an Ironman !

寒さで震えが止まらない。手足の震えだけではない。歯もガタガタと音を立てている。5時間以上も降り続いた雨が、頭から爪先に至るまで全身を覆い、体は芯まで冷えきっている。濡れた体でのバイクは、気化熱でコンスタントに体温が奪われるため、時間の経過に伴い、体の表面のみでなく、体内の温度まで無常なまでに下げる。体温を維持するためには全力で漕ぎ続けるしかない。数時間に渡ってペダルを廻し、疲れと寒さに耐えてきた。バイクが終われば、多少は寒さが和らぐだろうと言う期待はあったが、見事に裏切られた