「普通、大変」第2話

授業中

数学の先生「となるからここの答えは9だ」

生徒は解説を聞きなながらノートをとる。

数先生「じゃあ、今から黒板に書く問題を解いて貰うからな」

①〜⑥の問題が出された。勿論問題は徐々に難しくなっている。

数先生「よし、じゃあ5分後に前に出て解答して貰うからな」

カキカキ、カキカキ。

美月「・・・」

隣の席の橘海斗を見る

美月 ”学校にいる時の橘君は普通の子。でも家にいる時は超絶かっこいい男の子。そしてその秘密を知っているのはこの学校では私と女神だけ。この優越感〜〜〜
でもこの秘密を知ってしまった私は彼の協力をしなければならない。でもいつか私の彼氏にして見せる必ず”

海斗「・・・」
わざと机から消しゴムを落とす。

美月 “消しゴム、拾ってあげよ”

二人とも消しゴムを拾うために屈む。

同時ぐらいに消しゴムの近くに顔が来て海斗が美月の耳に一瞬近づいて

海斗「横、見過ぎ。前見て」

美月「・・・」

海斗消しゴムを拾って。

海斗「桜井さん、ごめんね。拾おうとしてくれて」

美月「うん…全然大丈夫」

海斗は再び問題を解く。

美月 ”そうだ、私は彼の協力者にならないといけないのになにしてるんだろう”

そんなことを授業中に考えている。

数先生「よし、5分経ったな。じゃあ1と2分かる人」

ほとんどの生徒が手を挙げる。

海斗も手を挙げている。

数先生「じゃあ、阿川と山本頼む」

前に出てきた解答。

数先生「正解、じゃあ3と4分かる人」

さっきと変わらず同じぐらい手が挙がる。

海斗も同じく手を挙げる。

数先生「じゃあ吉田と加藤頼む」

前に出てきた解答。

数先生「正解、最後に5と6の問題。これは結構難しいからなぁ」

一気に手の挙がる数が減る。

海斗は手を挙げるのをやめた。

数先生「おいおい、急に減りすぎじゃないか、自信なくても挙げてよ」

ちょっとは挙がるが対して変わらない。

数先生「まぁとりあえず5は田村答えて」

田村解答する。

数先生「正解」

クラスメイト「おぉ〜」

数先生「感心している場合じゃないぞ。6の問題はあと1分考える時間を取ります。その後こちらで指名しますから頑張って考えるように」

みんな再び問題を解く。

海斗 “本当は全部わかるけどここは賢い人に任せるのが普通ぐらいだろう、さっきの田村さんみたいに目立ってしまうからな。それにしてもこいつ大丈夫なのかさっきから一つもペン動いてないけど”

美月 “ここは私が難しいのを解いてそしたら彼が私のことを感心して好きになってくれるかも”

数先生「1分経ったぞ、じゃあえぇ〜と桜井」

美月 頭の中の妄想で聞こえていない。

数先生「桜井、桜井!!!」

海斗 “なにぼさっとしてるんだ”

海斗「桜井さん、呼ばれてるよ」

美月「!、あぁはい」

数先生「呼ばれたらすぐ返事ってまぁいいや問題6前で解いてくれ」

美月「問題6、えぇ問題6…わかりません」

数先生「桜井、本当にお前考えていたのか。全く、じゃあ隣の橘頼む」

海斗 「えぇ!あぁ、はい」

海斗問題を解く

数先生「正解だ。よくわかったな」

クラスメイト「おぉ〜」

華菜「橘君って賢かったのね」

不本意にも目立つ形になってしまった。

海斗、戻る時に美月の方をギロっと見る。

美月「ヒィ〜ごめんなさい〜」

美月への信頼度少し減少した。


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