「12月初旬の寒さです。」と言われてちょうどいい服装を選べるひとは人生一周目じゃないと思ってる。

朝、駅に着いた時点で、今日はまだこんな雪だるまみたいなアウターを着込む日ではなかったんだなって気づいた。
先週は職場で、ヒートテックを着ていると話して驚かれた。

他人を参照しないと、「ちょうどいい」がわからない。
気温に合わせた服装も、ひとり分のご飯の量も、カフェオレを飲むスピードも。

だって義務教育で教えてくれなかったもん、と思うことがたびたびある。
歩きながら飲み物を溢さずに飲むとか、お店のひとに上着を着せてもらうときにスマートに腕を曲げ伸ばしするとか。
どうにかこうにか誤魔化し誤魔化し、たまに頑張って克服して、生きてきた。
ラジオ体操を踊れないまま大人になって、社会人一年目の研修で必要になったときは、家でYouTubeを観ながら練習した。
練習してなかった第二が流れて、結局隣の人を横目で見ながら、テンポのずれた動きをしていた。
厄介なことに、テンポのずれた人生をたぶんちょっと気に入っている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?