ゴールドシチー解釈

ここ1ヶ月の私のTwitter(現X)でのウマ娘ニ次創作を見てみると、SS(と表現していいか定かではないが)投稿数19件に対し、ゴールドシチーに関する投稿は10件と、半数以上のネタをゴールドシチーに捧げている。

理由はもちろんゴールドシチーというウマ娘が好きだからというのがあるが、こうも投稿数が増えてくると解釈違いが生まれてしまうのではという懸念がある。私はネタを考える際、シチュエーションを決めてからそのシチュエーションに合うキャラを選ぶ、というスタイルなのだが、半ば無理矢理ゴールドシチーに当てはめたネタもあるといえばあるのだ。

自分の中のポリシーとして、なるべく解釈違いを起こさない、キャラ崩壊をさせない、というものがある。そのキャラじゃなくても良くない?と思われてしまえば、そこで二次創作は破綻してしまうからだ。

と、いうわけで。今一度ゴールドシチーというウマ娘を見つめ直し、自分を諌めるために個人的なゴールドシチーの解釈的なものを記していこうと思う。

まず第一に、ゴールドシチーはどういった性格のウマ娘なのか。端的に言えば、二面生を超えた三面生の性格を持つ少女だと思っている。

一つ目が、100年に一度の美少女ウマ娘としての顔。クールで大人びており、誰もが憧れるような存在となれるよう、自身を演じている。主にモデル業やファンの子相手に見せる表情だ。


これは本人も演じていると認めている。言ってしまえばこの性格はシチーのモデル業のために大人たちが押し付けたものであり、後述するが彼女がレースを志すようになった要因でもある。

二つ目が、取り繕った素の自分。これが中々面倒臭い。主に友人相手に見せる表情であり、一つ目の表情と比べるとフランクにはなっているのだが、少し達観しているような、一歩引いた立場からの言動が目立つ。ギャル組3人組がうぇいうぇい騒ぎ、ゴールドシチーはやれやれと言った態度でその様子を眺めている…という光景は簡単に頭に浮かぶだろう。素に限りなく近いのだが、まだ取り繕っている部分がある、といったイメージ。その理由は主に二つあると考えており、一つ目が子供っぽいと思われたくないから。ゴールドシチーは学生らしい熱血やスポ根を語ることを嫌う端がある。もちろん語ることが嫌なだけで、人一倍の努力はしている。理由は恥ずいから。要は、頑張ってるのは柄じゃないと思っているのだ。これは彼女のキャラソング『素顔のココロ』でも少し表現されている。

掴みたい 伝えたい もっとみんなに
地味な努力もずっと 続けていられること
これはまぁ 照れるから 秘密でいいか

前述したように、シチーは大人びたモデルとしての顔がある。そうでなければならないと無意識的に考えてしまっているのかもしれない。その顔に引っ張られてしまい、例え友人相手であっても子供っぽいと思われるのは癪なのだろう。そうして取り繕ってしまうあたり、彼女の子供っぽさが浮き彫りになってしまっているのだが。

二つ目が、ゴールドシチーの友人にアホの子が多いのでしっかり者でいないとならないと思い込んでいる部分がある。親友であるジョーダンは自他共に認めるおバカであるし、やいのやいのと叫ぶギャル組の中では、まとも枠として行動しないと手綱を握る存在がいなくなる。

この性格が原因でストーリーイベント「#summer #besties」ではジョーダンとの関係がギクシャクしてしまった。大人な自分でいようとした振る舞いが、ジョーダンの立場からすると「迷惑がられている」と思えてしまったのである。そして、そんなジョーダンと衝突した際、シチーは年相応の子供っぽく不満を露わにし、キツく当たってしまった。THE青春のような気がして個人的に1番好きなイベントストーリーだ。

そして三つ目が、素の自分。子供らしい不安を抱え、子供らしい不満も口にする。全然寝坊もするしすぐ不機嫌になる。主に担当トレーナー、そして私生活を曝けざるを得ない同室のバンブーメモリー相手には少しだけ見せているのではないだろうか。

大人びた現役モデルとは思えない言動。上画像はキャラストーリー4話だが、この素の彼女をゴールドシチーとして受け入れたのがトレーナーであり、このトレーナー相手だからこそゴールドシチーも信頼を置くようになった。

ゴールドシチーはこれら三つの顔を使い分けている。だが、担当トレーナーに見せる顔は素の自分だけだ。私がSSで扱うのはこの素のゴールドシチーである。

とはいえ、いくらなんでもSSでのシチーはトレーナーと仲良すぎないか?という声も上がりそうだが、私はゴールドシチーだからこそこれでもかというくらいトレーナーと仲がいい描写を多用している。

前提として。ゴールドシチーは走って走って本当の自分になるためにトレセン学園にやってきた。モデルとしての彼女は、大人から期待されている自分を作り、ガチガチのイメージで固めた。だがある時ゴールドシチーは、そんな自分は空っぽの自分でありお人形であると気づいてしまい、自分が誰なのか分からなくなった。怖くなって走って走って走り続けた結果、転びまくってボロボロになりながら空を見上げ、「アタシを見つける」ことができた。(極力端的に表現してしまったため、是非ともキャラストーリーを熟読していただきたい)

ゴールドシチーは実装ウマ娘の中では珍しく、我々の知るトレーナーが初めてのトレーナーではない、前トレーナーがいるウマ娘だ。「君を輝かせたい」という前トレーナーの言葉を受け、ゴールドシチーはついに本当の自分を見せることができると校舎裏でこっそり喜びを露わにしパートナー関係を快諾した。だが、前トレーナーの言葉はゴールドシチーをクールでカッコいいモデルとして輝かせるためのものであった。トレーニングはモデルのシチーを傷つけないよう極力控えめに、フォームは「キレイ」に矯正し、レースは勝てるレースだけ。誰よりも美しく走って勝つゴールドシチーに仕立て上げようとした。結果として「本当のアタシ」としてレースに出たいゴールドシチーと衝突し、パートナー解消に至ったわけである。


そして、前トレーナーはそんなゴールドシチーを気性難と称した。あろうことか、素のゴールドシチーをそう表現したのである。本人の耳に届いているかは定かではないが、この時点で、ゴールドシチーはトレーナーという存在に失望していた。ようやく自分を見つけることが出来ると期待し、そんな自分を後押ししてくれるはずのトレーナーも他の大人と同じで、「ゴールドシチー」を見てくれないと。

そんな中で、我々の知るトレーナーが本当のゴールドシチーを輝かせたいと真っ直ぐに言い放った。前トレーナーでも、最も距離の近かった大人であったマネジでさえも認めなかった素のゴールドシチーを受け入れたのである。この時点で、ゴールドシチーにとってトレーナーは唯一の信頼できる大人となった。(後々マネジもそんなゴールドシチーを後押しするようになったけど、この時点ではトレーナーのみ)

つまるところゴールドシチーは、他のウマ娘と比べてもトレーナーへの依存度が高い。唯一頼れる人間であり、唯一本当の自分を見せることができる存在であり、唯一甘えることができる大人。

朝に弱いゴールドシチーだが、モデル業で遅刻をしたような描写はない(あったら勉強不足です).。大人びたゴールドシチーが寝坊をするわけがないから。だが、トレーニングには寝坊で遅れてしまう。(あのトレーニング制限、大豊食祭だとクソ痛いんだけどなんとかならんか)トレーニングを担当するのはトレーナーであり、トレーナーには素の自分を見せられるから。

もちろん、ジョーダンら親友相手も信頼しているだろう。だが彼女達はあくまで親友であり、かつ子供らしい自分を見せたくはない。何でも相談できる大人はトレーナーのみだ。依存先がトレーナーしかいないのだから、必然的にトレーナーへの信頼度はMAXになる。だからすこぶる仲が良いし、私の投稿のメインとなる仲の良さを表現したいシチュエーションではゴールドシチーが第一候補となる。

この辺りが私の投稿がゴールドシチーばかりになる要因で、私がゴールドシチーを好きな理由だ。

また、個人的な解釈としてゴールドシチーはめんどくさい女であるという点がある。実際ゴールドシチーはめんどくさい女なのか。まぁ、性格に三面生がある時点でめんどくさいだろう。かつ、素のゴールドシチーは年相応の子供で、色恋沙汰にはそれなりに敏感で、気性難という要素もあって、面と向かって不満を口に出来る相手はトレーナーのみ。ゴールドシチーはめんどくさいというのは間違いではないだろう。

本人も自称していることだし。

また、ゴールドシチーは恋愛強者なのかという点。個人的にはフラッシュやアルダン、あとはグラスワンダーほどではないものの、恋愛強者であると言える。

こういうこと普通に言えちゃうし。もちろん、確かな信頼関係があるからというのもあるけど。



唐突な結論: 解釈違いがあるかも…と不安がってまとめた本考察だが、私は何も間違っていなかった。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?