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「行って来るわ」(東北、北海道スクーターひとり旅①)


「行って来るわ」

「どこへ?」

「北海道」

「・・・・」

かねてから
「失業して時間が出来たら、2輪車で北海道へ旅行するつもりなんだよね」
と言ってあったんだけど、悦子さんが黙ってしまったのは
「熊に噛み殺されて、2度と戻って来ないかと思った」からだと分かったのは旅行から帰ってから。

後々
「仙台の駅前で木によじ登り、、、」

「札幌ドームの辺りにクマ出現、、、」
って、ニュースの度に知らせてくれてたから、余程心配だったのかな。

「熊に食べられる確率なんて、宝くじの一等より低いでしょ」
と、思うけどねー。
ま、ゼロではないな。

でもとうとうその日が来た。
いや、想定外に早く失業の現実が来てしまった。

と言っても昨年9月の事を今更振り返るのは、今が絶対的にヒマだから。
再就職した守衛所仕事は、夜になると出入りする人も少なく、仕事量が半分以下に減る。
いや、殆どないに近い。

なので、昨年夏の北海道旅行でも振り返って、次の山陰、西四国旅行の計画に活かしたいと思い、今頃になって思い出し旅行記を書く事にした。


失業保険の申請書類が届かず、しびれを切らせて出発したは良いけれど、東北地方の地図をどこへしまい込んだのやら、、、
これが後々結構大きなダメージになるとも気付かずに、呑気に午後の暑い日差しに照らされながら、真夏の服装でさて出発!!

200mほど走って静銀でお金卸したけどね(笑)

今日の目標は都内を無難に抜けて、懐かしの犬吠埼でキャンプする。
順調な滑り出しで、午後の6時過ぎに平塚でラーメンを食べ終えた。
何年かに1度行く平塚「大陸」のおやじに「今から北海道まで行くんだけど」と言わなかったネクラな性格。
そのネクラを武器に、たった1人のプチ冒険旅行の始まり始まり〜。

そもそもが小学生の時に読んだ
「十五少年漂流記」が、深層心理から時々顔を出すみたい。
幾つになっても
「プチ冒険気分+布切れの上は星空」のテント泊に憧れ続けてる。

ナビが教えるけど、110ccの原付二種なので自動車専用道路は走れない。
日が暮れた横浜辺りで方向を見失った。
取り敢えず信号待ちで隣り合った、同じ原二スクーターに聞いてみた。

「千葉まで帰るから着いて来る?」

「ありがとう、でもガソリン入れなきゃなんないもんで」

あ?!
本当に行っちゃったのね、、、

待っててくれると有難かったんだけど、、、

ま、先は長いし他人様を頼ってばかりもいられない一人旅。

最難関と予想していた都内も、意外と無難にお台場を抜け、ファンタスティックな夜景とスカイツリーもディズニーも横目に見ながらスイスイ快走出来ました。
涼しいし気持ち良いね〜〜〜♫
\(^o^)/

22時前かなぁ、成田山新勝寺に明かりが灯って入場も出来るので、ここで深夜のお参りを。

闇に浮かぶ新勝寺

かなり広くて、暗がりの中お堂をいくつも巡りました。

すぐ隣の神社で祈願

同じ境内に神社もあるので、可愛い孫娘が将来やさしい旦那様に出逢って幸せな家庭を築く事。
うちの坊やはそこそこ出世済みなので、嫁さんと仲良く添い遂げる事をお願いして、深夜だけど伊能忠敬記念館に向かう。

佐原の町は江戸時代の面影を残すも、それは極々ほんの一部。

伊能忠敬記念館

この記念館の周辺にちょっとだけ、旧市街みたいな雰囲気が残る。
わざわざ静岡からここだけの為に来なくて良かった。と思える規模。
とにかく記念館は翌朝楽しもう!!と犬吠埼へ向かう。

あれ?
25年も前だけど、テントがいく張りも並んでた公園がない。
造り変えちゃったんだね。
波しぶきがひどいし、テント張れないし。
しょぼん。

どうしよ?
仕方なく銚子港まで移動して、堅いコンクリートの埠頭にテント張り終えたのが深夜2時半過ぎ。
静岡を出てから12時間。
予定外の事はあったけど、割りと順調だった1日目はこれにて終了。
あ〜ぁ、疲れたなぁ。
走行距離328㌔。

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