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東京 初めての原宿 おのぼりさん日記

9月の連休は西武ライオンズの本拠地・ベルーナ球場へ行ってきました。
関西在住のため、近くでライオンズ戦を観に行くとするとオリックスの本拠地になるわけです。ホームで野球を観たいのが本気のファンというもの。ライオンズファン歴40年(一途やね)の夫は、年に一度の所沢遠征を心の糧にしています。

今シーズン、ライオンズは低迷。ところが、夫がダメもとで応募したL’sテラスエリアが当選したのです。ここ10年間落選し続けてきた良い席らしい。

3塁側テラス席。選手の表情までしっかり見えます。
本気のファンは試合開始2時間前には球場入り。練習から楽しみます。

我が家の大蔵省(古い言い回しだけど、財務省よりしっくりくる)のわたしに、恭しく予算を申請してきた夫。
詳細な予算案を提出すべし!と回答したところ、4パターンを直ぐに出してきました。普段は仕掛りが遅いのに、こんな時だけは仕事が早い夫。やったらできる子やねん。。

テラス席が5人席ということで、わたしも久々の所沢遠征に参戦することに。遠征の結果は1勝1敗。まずまずでした。ロッテの佐々木朗希くんも観れましたしね。

所沢2日目もデーゲーム。そのまま帰るとすると夜中に大津に着くため、中年にはキツイということで、東京都内へ移動し、もう1泊することにしました。
娘が愛読している集英社みらい文庫に、竹下通りのクレープやレインボー綿あめが出てくるらしく、行ってみたいというリクエストにも応えることにしたのです。

所沢から青梅街道で東京へ。
田無辺りから都心に近づいてきたぞ感が出てきて、阿佐ヶ谷、中野、そして新宿。看板でっかい、夜なのに明るい、ひとがぞくぞくと湧いてくる。なんだこれは!
東京の夜の繁華街に圧倒され、疲れているはずなのにその夜はなかなか寝つけませんでした(目はランラン、目の下には大クマ)。

翌朝、混まない内に10時前には竹下通りに行ってしまおう。山手線原宿駅の看板にうっすら感動すらしてしまうわたくし、47才。
左折するとそこには、あの竹下通りが。すでにひとがいっぱいで、たじろんでしまう滋賀県民一行でありました。

娘念願のレインボー綿あめ(持ち帰り用)。写真を撮るのも一苦労。

親に連れてきてもらっているローティーンの子が目につきました。その中でも目立つ行列を発見。50人以上は並んでいます。
大人たちが「何あれ?」と不思議がっていると、娘が「タピオカ屋さんでTikTokで凄い人気やねんで」と教えてくれました。
スマホをもっていない地方の小学生でも知っているタピオカ屋さん。スタッフ全員がTikTokクリエーターで、一緒に写真を撮ってもらうために並んでいるらしい。
母、TikTokアプリすらダウンロードしておらず、若者の流行りに全くついていけず。

だんだんと変にテンションが上がってきたわたしに反して、娘はテンション低め。
「どうしたん?」
「綿あめ買えたし、もういいわ。ひとが多すぎて。買い物は近所のイオンの方がいい。」

娘は東京の規模の大きさに飲み込まれて、萎縮していたのです。
「だけど、大きくなったら東京に進学したいって思うかもしれんで」
「ならへん。わたしには大阪くらいがちょうどいいわ」

そのときにならないと分からないけれど、
東京に進学したらお金も掛かるやろな。今のところ大阪がいいんやね。
なんだか安心してしまいました。
娘には大きな世界に飛び出して欲しいと思っていたはずなのに、母親心は複雑です。

旅の最後の目的地は神宮です。
所沢遠征に同行したご近所さんが、つば九郎ハウ巣に行きたかったから。

もう9月も半ばというのに、この日は本当に暑かった。暑すぎました。
東京は早朝でも湿度が高くて、風が吹いてもビル風で、滋賀県民一行も疲れが見え始めていました。
それが神宮外苑の木々の下を歩くと、生き返ったのです。虫の声も聞こえてきます。樹齢100年を超える神宮の森に癒されました。

今、神宮外苑の再開発が行われようとしています。
東京都知事からは外野は黙っててと言われそうですが、もう一度問いたい。
この森は、都の財産ではないですか。
大都会東京に圧倒されたおのぼりさんも、気軽に立ち寄って一息つける止まり木のような場所なのです。
開発という名のもとに木を移植したとて、そうたやすくは元の姿に戻らない。元環境大臣のあなたには分かるはずですよね。


信濃駅近くのカフェで最後のランチ。待ち時間もなくスペースもゆったりで寛げました。

海老名パーキングエリアでお土産を買い(鳩サブレが欲しかったけど、売ってなかった)、そろそろ神奈川から静岡へ入るころ、友人が呟きました。

山がみえるとホッとするわ。




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