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「私の解放日誌」あなたは何から解放されたいですか?

タイトルと久々のイ・ミンギが気になって見始めた韓国ドラマ「私の解放日誌」。
回を追うごとに引き込まれ、終盤はリアタイするほどにどハマりした。
Netflixでの最終話配信から1週間以上経った今でも、その余韻に浸っている。

簡単にあらすじを書くと、”幸せでない”3兄弟(長女・長男・次女)が代わり映えしない毎日からどうにか抜け出したいともがきながら、自分を解放していくストーリーだ。

とにかく!とにかく!!セリフが秀逸。
このドラマを書いた脚本家、天才や~と思ったら、「マイ・ディアミスター~私のおじさん~」のパク・ヘオンだった。
今、大人のやるせなさを書かせたら右にでる者はいないのでないだろうか、パク・ヘオン(あくまでわたし主観ですのであしからず)。

イ・ミンギ
3兄弟の長男チャンヒ役のイ・ミンギ。チャンヒは実によくしゃべるが、妙に論理的で説得力があり、一番好きなキャラクター。「タルジャの春」(2007年)頃より、味のあるいい顔してます。

「私の解放日誌」で3兄弟が具現化してくれるやるせなさや行きづらさは、ある程度生きてきた人とっては誰でも身に覚えがあるはずだ。

例えば、会社のおしゃべり好きで要領がいい同僚(チャンヒはこの同僚が嫌い)に、チャンヒはなぜ言い返さないのかと問われるシーンがある。
その問いへのチャンヒの答えがこうだ。

相手にしたら同じレベルになるからだ
俺だってもっと高貴な人と関わりたい
でも関われないのは俺が高貴じゃないからさ
悔しいがこれが俺のレベルなんだ
だから相手ではなく自分のレベルを上げよう

わたしがかつて苦手に思っていた人と仕事をしていた頃、やり過ごすために自分に言い聞かせていたセリフそのものだ。笑ってしまうくらいなそのものなのだ。

「私の解放日記」で紡ぎだされる言葉は、今を生きる人が思っていることを代弁していると思う。だからセリフの一つ一つに胸が熱くなるのだ。

言葉ってすごい。人を解放させることができるから。

しかしですよ、こんな万人受けしない暗いドラマを企画し、演技者がそれに共感して集まり、実際に放映できちゃう韓国って凄いなと心底思う。






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