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ツインレイを信じて病んでしまった女の話 



もう打つ手がありません。

本人は本気でこの世には「ツインレイ」という唯一無二の存在がいると信じて、待って、待って、何十年も待ち続けている。

彼女がツインレイと一緒になることだけが、この世に平和をもたらす唯一の方法だと信じている。

本人が幸せならばそれでいいけど、どうみても幸せそうにはみえない。

はっきり言って、「早く病院へ」と私は内心思っているけど、家族が放置しているから何も言えない。

その人のことをもう何十年も遠巻きに知っているけど、、、、というか、
時々、仲良くしたりしてたけど、やっぱり、どっかで関係がおかしくなっていく。はっきり言って関わっているとこっちのメンタルがおかしくなっていった。
相手はぜんぜん気にしてないけど、私がつらくなってつきあえなくなった。


なぜつらくなったかというと、ポケモン、ドラえもん、ウルトラマン等が現実に存在していると信じている子ども(多分、幼稚園生くらいまで?)と話してるような摩訶不思議な感覚がぬぐえなくなったからだ。
一応、相手は成人女性でお堅い職業で社会的地位のある人だ。

ワタシは、テレビのウルトラマンを本気で信じてた頃があったんだけど、小学校1年生のときに円谷プロのそばに住んでる同級生に「あれは中に人が入ってるんだよ」「ホントだよ」「みんなで見に行こう」と言われ、同級生何人かの探検隊を組んで、円谷プロの倉庫を見に行った。そのころの円谷プロはトタンの壁(私の記憶では)(どんだけ昔?何十年も前よ)で、窓から中が覗けて、怪獣の着ぐるみがハンガーにかけてあるのが見えた。
背の高い子が奥のほうには〇〇星人もある!というのでみんなで必死に背伸びしたり、おんぶしたりして見ようとがんばったけど、私がみえたのは雪男みたいな白い毛むくじゃらの怪獣の着ぐるみとバルタン星人のちょこっとだけ。


それでも、私の「夢」が破れ、「現実」を知るには十分だった。


成人してから出会った知的エリートの女性の話

そのような「夢」の世界の住人を何十年も続けている女がいて、それを真顔で語る。そして、その「夢」を共有できない、信じない私のことをこの世の全ての不幸は「アンタがツインと一緒にならないから!」となじる。

しかも、公衆の面前。喫茶店やファミレスで大声で。これを何度かやられて辛くなって縁を切った。

その後、彼女の夢想世界はとどまることなく、この世の平和は彼女が「ツインレイ」と一緒になることで達成できる、それが唯一の方法だと。その妄想っぷりが近頃はブッチギリで、その内容をブログに書いている。

そして、恐ろしいことは彼女には数人のイネイブラーがいること。
イネイブラーとはその妄想を共有して、彼女の妄想に力を与える存在。
イネイブラーのうちの一人のツインレイは芸能人だそうだ。十何年待っても直接出会うことはなかった。

推し活だったら健全。同じアイドルを推すどうしで歓びを分かち合い、一緒に推していこう!だけど、彼女の推しは「妄想彼氏」。

「妄想彼氏」でもいいけど、自分でそのことを自覚しているならば、、、、という注釈がつく。



冒頭で紹介した彼女の妄想の相手は実在する人物だけど、相手は逃げていて接近禁止令がだされている。
それなのに、彼がいまこう感じているとか、実は自分のことを好きなのにウソついて好き避けしているとか。相手が恋心を抑圧していて彼女のことを好きだということを認めないとか。

いやいや、そうじゃないでしょ。恋愛は勝ち負けではないけど、彼女は恋愛でも勝たなきゃいられない人らしい。すなおにフラれました。撃沈!ができないみたいんなんだよね。プライド高すぎて。

そういうつらい恋をしている女たちが数人集まって、それぞれの相手を集団ストーカーしている。なんとも怖い話だ。


別のT大卒の超エリート女子の話

この方も会社で毎日「彼氏」の愚痴を隣の席の女性にこぼしていた。
隣の席の人は、最初はそれは大変ですねぇと答えていた。
すると、「きょうもまた彼から連絡が来ない」
「きょうもまた連絡が来ない」

隣の席の人はずいぶんと長い間、連絡を返さない冷たい男の彼氏が実在していると信じていた。

けど、ある日、真実がわかる日がきた。

その「彼氏」とは、、、、、存在しない「彼氏」だった。

「きょうもまた彼から連絡が来ない」のは当たり前。実在ではないから。



二人の女性の「妄想彼氏」について書いたけど、二人とも超高学歴である。

若いころに勉強ばかりして、恋をする年齢のころに恋をしてこなかったんだろうなと思う。

でも、恋は、ある日、突然だから、、、、コントロールできないけどね。

たまたま、恋をする時期が人生の後半になってしまって、、、、、
たぶん、T大に行けるくらいだからもともとの集中力はすごいものがあるんだろうなと思うけど、その同じ集中力が「恋の妄想」へ注がれた結果、
すごいことになってしまったのかな?


冒頭の彼女がだんだんと「病的」レベルがあがってきているのを私は心配しているとある冷静なコンサルの男性に話したところ、秀逸な答えが。

「間違った、歪んだものを肯定するためには自分が狂うしかないでしょ」

ああ、そうだね。

歪んだものをまっすぐだとするためには自分が歪んでそれと同期するしかないよね。たしかに!
斜めに傾いた柱も自分が体を斜めにしたら、まっすぐで正しい角度に見えるよね。

そういうことか!

もしかしたら、私がまっすぐだと思っている世界のほうが歪んでいて、私のほうが歪んでるのかもしれないけど、、、、、、、

ツインレイって考え方で自分を縛る必要も、相手を縛る必要もないように思うんだけどな。ツインレイという「理想論」で「恋愛」を定義すると、なんとなく打算的な感じがして、個人的にはツインレイという考え方が不自然に感じるのであった。









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