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ウルトラマリン

2023年7月17日に発行された「逸見猶吉 谷中から満州への軌跡」森羅一著 随想舎には、詩人逸見猶吉によるウルトラマリンという語彙の研究成果が書かれている。ランボーの詩の一片に源があるという。
 Quand les juillets faisaient crouler a coups de triques
   Les cieux ultramarines aux ardents entonnoirs:
直訳してみると、
  七月革命がゲバ棒へと崩壊していくとき
  天のウルトラマリンは爆弾穴の奥へと吸い込まれていく 後には暗黒
丁度、60年安保闘争が岸政権で崩れ去り、後には希望のない暗い日本がずっと続いたように、フランスも七月革命の夢が壊れ、その後日の目を見ることがなかったのであろう。それをランボーが見事に描き、予言的な逸見猶吉の目に留まったのであろう。ウルトラマリンは希望の象徴である瑠璃色なのだ。

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