ジャニーズ性加害記者会見を観た、元ジャニオタの感想

私はかつて、SMAPのファンクラブに入っていたキムタク推しの小学生で、休日は原宿にあるジャニーズショップに足繁く通った。
その頃はオタクという言葉はあまり使われていなかったけれど、私は正真正銘のジャニオタ小学生だった。

なので、カウアンくんがカミングアウトしてから、ずっとこの性加害問題に注目していた。

しかし、今回のジャニーズの会見があまりにも酷すぎて、抱いた感想が議会傍聴へ行った時と全く同じだったので、noteに書くことにした。

ジャニーズの記者会見は、ジャニーの凶悪犯罪と同時にメディアの隠蔽体質が明るみになり、これに対して双方「どうあるべきか」が問われていた。

世界的にも問題視されるという前代未聞の事態となり、破裂寸前まで膨れ上がってしまった不信感に対して、ジャニーズ事務所としての答えを示す場が、今回の記者会見であったことはどこから見ても明確だった。

しかし、そのジャニーズが出した答えや在り方に「この上なく素晴らしかった」と心からの拍手を送ることができた人は、もしかしたら1人もいなかったのでは?と感じる。

「この会見をさせたのは一体誰なのか?」と考える。

これをさせたのは、ジャニーズ幹部でもメディアでもなく、紛れもない「私たち」民衆なのだと気づく。

残念ながら、政治と同じで、
私たちの民度が、メディアやジャニーズを動かすことができなかったのだと思う。

ジャーナリストの質問に対しての批判はお門違いすぎるし、もういい加減、矢印の矛先について考えなければいけない。私たちが隠蔽に加担した大株主なのだ、と。

私たちの目が鋭くて、こんな対応では民衆は許してくれないだろうとジャニーズ事務所にもっと危機感を感じさせることができていたら、こんな会見には決してならなかったと感じる。

ニュース番組でコメンテーターが絆創膏を貼り付けたような反省の言葉をちょろっと口にすることはあっても、テレビは未だに木原事件を全く放送しないし、ジャニタレの起用をやめない。
所詮私たちにできたことは、キムタクのインスタ投稿を削除させることくらいで何も変わらない。

ジャニーズの記者会見を嫌悪するほど、
メディアの在り方にガッカリする程、
政治に失望する時と全く同じ感想を抱く。

政治もメディアもジャニーズも
「お前らの目はこの程度で誤魔化せるだろ」
と嘲笑ってるかのように舐められまくっていることに怒りを感じると共に、
そう感じさせているのはこちら側なのだと巨大ブーメランが飛んできて突き刺さる。

あぁ、私たちはまだこの程度で満足すると思われてるのね…と。

嫌悪してがっかりしたあとに何も行動を起こさなければ、私たちはいつまで経っても権力側から舐められる構図から抜け出すことができない。

私たちは、ジャニーズ事務所という凶悪犯代表のちっさな会社の看板すら、取り替えることができなかったのだ。

#君たちはどう生きるか
#もう一度観たい

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?