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旭岳〜冬〜



冬の晴れた朝

夜明けに山々の輪郭がはっきりとわかる

今日は天気の機嫌も良さそう

装備を整え旭岳へ

ロープウェイを降り、山頂を目指して雪原を歩く
人はまばら
雪の感触が気持ちいい

段々と斜度がキツくなり息が切れる
体温が上がり、暑い
頬にあたる風は、冷たい
これがいい

ふと振り返ると今日は本当に遠くまでよく見える

山頂に近づくと雪と風の造形物の雰囲気が変わり荒々しくなる

もう少し

期待が足を進める
風向きが変わる
目の前の景色が開ける

山頂

達成感、充実感、遥かな絶景
疲労感など風に飛ばされていく

谷をのぞくと少し恐怖を覚える
気を抜くとあっという間に命を失う
雪に風に岩に自然に殺される

境界線を決して超えてはならない

だがその"線"を見たくてここにいるのかもしれない

生と死の、人と自然の、自分と限界の

今回は優しく迎えてくれて有り難い

帰路

相方が言う、

この道走ると生きて帰ってきた実感あるんですよね

1160号線

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