東京で鷹の写真を撮る楽しみ
東京にも鷹が飛んでいるんだ
その鷹を一人多摩川で撮り歩く
どうだい、カッコいいだろう
多摩川や相模川で出会える鷹たち
魚獲りの名人「ミサゴ」
ミサゴは別名「魚鷹」。川や海の上空をホバリングして水に飛び込み、鋭い爪で魚を捕らえて舞いあがり、高木のてっぺんなど、いつも食事場にしているところまで飛んでいきます。このときの姿を「ミサゴの魚雷持ち」と呼んでいます。
運がいいと、魚を食べるシーンを撮影することができますが、食事の時間は魚の大きさと比例するらしく、私の経験ではブラックバスを6時間も掛けて食べてくれたことがありました。ミサゴとのお付き合いは覚悟が必要です。
名前の由来は大きさではない「オオタカ」
写真はオオタカの幼鳥です。胸の縞が縦になっているのが幼鳥で、成鳥になると横縞模様になります。オオタカは「大鷹」と思いますが、名前の由来は大きさではなく、羽の色が藍色がかった鼠色をした鷹なので「藍鷹(アイタカ)」だそうです。
古代から権力の象徴「オオタカ」
飛んでいるときにカラスと比べると、やや小振りに見えますが、日本ではオオタカは鷹の代表的な種で、埴輪にも鷹狩男子像なんていうのがあります。また、古代エジプトでも鷹の姿をしたの男神が権力の象徴として崇められていたようです。
空中静止で狩りをする「チョウゲンボウ」
鳩くらいの大きさでかわいい顔をした鷹「長元坊」。写真のように電柱や橋脚など人工物に止まっていることもあり、キジバトかなと見落としてしまうことがあります。
専門のペットショップで10数万円で販売しているWeb広告もあるなど、個人で飼育している方もいるようです。馴れると屋外で飛ばすこともできるようで、もしかしたらこのチョウゲンボウも元々は個人で飼育されていたのもしれません。
チョウゲンボウは紫外線を識別する視力があって、河川敷のネズミなど齧歯類の尿で反射する紫外線を捉え、ネズミなどを捕食しているそうです。
遠くでホバリングしているところをカメラで捉えることができますので、空中静止しているような鳥を見かけたら、もしかしたらチョウゲンボウが狩りをしているところかもしれません。
小型高性能な「ハヤブサ」は日本人好み
東北新幹線の「はやぶさ」E5系の最高運転速度は時速320㎞ですが、こちらのハヤブサも300㎞を超える速度で獲物を捕らえるそうです。
小型で高性能というのが日本人好みなのでしょうか、戦闘機や小惑星探査機、スズキのバイク、釣り具、木工用回転刃などいろいろなものの名前に使われています。
私の経験では、ハヤブサは獲物に向かって真っすぐに飛んで行き、その後戻ってくることはありませんので、一瞬のシャッターチャンスを逃すとその日は諦めざるを得ません。
絡まれキャラの「ノスリ」
映画「トップガン マーヴェリック」で、くね曲った渓谷の中を地上すれすれにジェット機が飛んで行くシーンを覚えている方も多いと思いますが、軍事用語で「匍匐(ほふく)飛行」というそうです。
ノスリは草原を匍匐飛行してネズミなどを捕まえたり、「ウィンドホバリング」といって風上に向かってはばたきながら姿勢を一定に保って獲物を探したりすることができる器用な鷹です。
そんなノスリですが、トビやカラスに絡まれているシーンによく出会います。おそらくノスリの獲物を横取りしようという魂胆でトビやカラスが絡んでくるのでしょう。ノスリの翼の裏側は白いので、カラスの群れに取り囲まれ絡まれていても、逆さまに飛んだりすると白く見えて、遠くかでもノスリがいることがわります。
猛禽類は体が大きく飛行時間が長い
鷹などの猛禽類は比較的体が大きく、滞空時間も長いので、ファインダー越しに追っかけるコツを覚えると、小鳥を撮るよりも成果が上がるかもしれません。これはあくまで主観ではありますが‥‥。
最近のデジタルカメラは高ISOで撮影できたり、画素数も飛躍的に高かったり、「鳥瞳AF」でピントを合わせながら連続20枚/1秒以上の撮影ができるなど、鷹を撮るのにぴったりの機能がそろっています。
まだまだコロナで人と接するのをためらってしまいますが、鳥の写真なら一人で撮っていても退屈することがありません。東京近郊でも時間を掛ければ鷹の写真が撮れます。ぜひチャレンジしてみてください。
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