詩 私の行列

あなたの中にいる私は
私にはどうしようもない私
そんな私は
知人一人一人の中にいる
それぞれ勝手な色や形の
服を着せられて
化粧をされている
ピーと笛を吹いて
私を全員呼び出したら
様々な私ばかりの
長い行列ができた
あなたの中から出てきた
不細工な顔の私
皆を引きつれて
ほんものの私めがけて
行進してくる
急ぎ足 猫背 ひょうきんもの でくの坊
げんこつで
片っ端からノックアウトしても
すぐよみがえる私
ならばと
一匹一匹つまみ上げて
口の中へ放り込んだ
増える胃酸に溺れる私たち
それで今日は
胸がこんなに重いんだ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?