復職診断書GET!その後④産業医&人事面談ー後編


前回の記事はこちら。
*この記事の中には「暴力的な言葉」を使用した表現がありますので、そういったものが苦手な方は読まないことをおすすめします。

「はぁ。。なんとか終れた。」

産業医面談の最後に人事の人に指示されたロビーのソファーに腰掛ける。
「・・・とりあえず お茶を飲もう。」
面談前に自販機で購入したお茶をカバンから取り出し、お茶を飲む。
この「ぐったりと疲れる」感じ、久しぶりだなぁと思っていたら、名札を首からぶら下げた男性に声をかけられた。
「〇〇さんですか?」
「はい」と返事を返し相手を見る。
男性は「人事の▢▢です。」と自己紹介をし、「人事面談をしますのでこちらへ。」とロビー近くの小会議室に私を案内した。

「部内ミーティングでよく使ったなぁ」と思いながら小会議室に入室すると、男性は長机と長机をはさんで椅子が置かれているスペースを案内した。

それぞれ着席する。
私はカバンからメモとペンを出そうとしたが、着席早々男性が話し始めたので、メモとペンを出すのを諦め男性と向き合った。

「今から、復職時の勤務先の希望をお聞きする面談をします。希望はお聞きしますが、100%ご要望を聞くことはできません。」

「・・・。」
私も自分の希望を100%聞いてもらえるとは思っていないけれど「ど直球」で言う人だなと思った。
この人には、どのように話を進めるのが良いか。こういうタイプは「簡潔に事実を話す」のが良いであろうと思い話し始めた。

 ・精神疾患になったのは、商品部で勤務していた18年秋。
 ・向精神薬の力で症状を抑えて勤務をしていた。
 ・3年治療しても寛解に至らないので、部署異動を願い出た。
 ・異動先が15年ぶりに勤務する「店舗」で、店舗の勤務に対応できず、精神症状が悪化し休職に至った。

上記の経緯なので
 ・復職先部署に「店舗」は難しい。
 可能であれば、15年勤務していた商品部か、他のスタッフがありがたい。
 ・自分の面倒を見るのが精一杯なので、多人数のパートさんや社員の同僚たちを、マネジメント・ケアをする余力がない。
ヒトのマネジメントをする自信がない。

ここまでを話すと男性は、
「商品部、スタッフでの復職は難しいです。」と言った。


わかってる。わかってるよ。そんなこと。

定期異動が出たばかりの今、ただでさえ少ないスタッフのポストに私の場所を作ることなんてできないのはわかってる。

「お恥ずかしいお話ですが、店舗での勤務に自信がないのです。商品部員は、薬の力で症状を抑えて3年間なんとか勤務ができたのです。店舗に異動して、半年で薬では対処できなくなり休職するに至ったのです。」と私が言うと、

「じゃぁ、責任者を外して店舗の担当者で出します。担当なら上司の指示で仕事をするだけだから負担が少ないでしょう。そもそも、前回の異動の『15年ぶりの店舗かつ責任者』というのが無理があったのでしょう。」と男性が言った。

この言葉を聞いて私は、何も言えなくなった。
なぜだか、向精神薬を飲んで薬で動くロボットとして働いていた日々を『完全否定』された気持ちになった。

そもそも、精神の病を患った私が悪い。社会人として「自己管理」ができなかったのが駄目だというのはわかっている。

 バイヤーは社内でも専門職のため「代行者」を立てられず、主治医の先生に何度も「休んだほうが良いですよ」と言われながら、薬を飲みながら勤務をしてきた3年半は無駄だったのか。
  
症状が発症した際に、直属の上司に心療内科で抗うつ薬などの向精神薬を処方されてたことを伝えたら、「開店が間近に迫っている〇〇店のオープンはどうするの?」と言い、「がんばります。」としか答えられないような対応をした直属上司は管理者として如何なものなのか。

そもそも商品部員も「いつでも休める体制を作るために代行者を育成する」社風がないこの会社は組織として問題はないのか。
 
だから「休める体制」をつくるために人を育成しようと、バイヤーの仕事は代々口伝で伝えられてきたので、新人バイヤーが困らないように資料を作って仕組みを教えたり、バイヤーの負担が減るようにパートさんに社内システムのレクチャーをしたことは余計なお世話だったのか。
 
 後輩の人事教育部の子から頼まれて、店舗の若年次社員やリーダー格のパートさん向けのセミナーの講師をしたのは意味がなかったのか?
 


「・・スタッフに戻れないのはわかっています。わかっていますが。。。」というと、
「お気持ちはわかりますが、無理です。そもそも商品部で鬱を発症しているので、商品部には戻せません。」
「なにか他に質問はありますか?」と人事の男性が言う。

「いえ、ないです。今日はお時間を取っていただいてありがとうございました。」と答えた。

その後は、今後のスケジュール、連絡方法についての案内があり人事面談が終わった。


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 人事面談の時に感じた「否定された気持ち」は、面談から2週間経った今は、ただの私の『被害妄想』だったと思っている。
 人事の人は「人事担当」として言うべきことを言っただけで、まちがったことは一言も言っていない。
 そして、私が行ってきた仕事は無駄ではなかったと思う。(思いたい!?)

もし、うつ病や適応障害で、
「会社や家族、自分のキャリアのために仕事を休めない」と、向精神薬で症状を抑えて仕事をしようとしている方がいるならば、「〇〇のために」という思い込みは捨てて、すぐ休んでください。」と声を大にして言いたい。
 
 私は我慢を続け大きく体調を崩した結果、1年近く休職する事になりました。
 私の勤務先はメンタル不調者が多く休職をする方が多くいるのですが、
メンタル不調の症状が出て「すぐ休む人」程、復職が早い印象があります。
「我慢して耐えて休まなかった人」程、復職までに時間がかかっています。
 だからドクターストップが出たらすぐに休んでください。

 あなたが抜けた穴をなんとかするのは「会社の仕事」です。
「迷惑をかけるから」と休むことを遠慮する必要はありません。




 


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