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屋上防水工事で学んだ事 (2/6)

防水工事の見積もりは3社取りました。見積もりを取った最初の業者は竣工15年後に当マンションの屋上防水(大規模修繕工事)をやっていただき、その後2回ほど漏水対策のために補修工事をしていただいたA社です。この業者さんは社長と幹部1名の2名でやっている工務店さんなのですが、これまでお付き合いがある事から最初に見積もりをお願いしました。しかし、結論としてはこの業者さんには発注してはいけないという結論に至りました。

このA社は現状の防水層は状態が非常に悪いので、すべて撤去し躯体の状態にしてから完全にやり直す全面張り替えを提案されました。ここまでは良かったのですが、条件として断熱材を使用しないという事を主張されました。断熱材無しでなければ完全に防水出来ないという驚くべき主張でした。
又その工務店の社長さんは「防水材料メーカーは断熱材を使用する事を推奨するが、実際の現場としては、断熱材は継ぎ目の空隙があったり、変形し易く、動き易かったりと、防水という視点から見ると不具合が発生しやすく、メーカーが言うようにはうまくいかない。」という主張でした。

断熱はエネルギー問題を解決する重要な切り口の一つです。この為、初めから断熱材を使用しないと主張する事自体全くの時代錯誤です。又、材料メーカーの言っているのには無理があるという主張は、自分達の施工技能が低い事を公言しているのと同じと思いました。工務店は、材料メーカーが言っていることを忠実に施工して実現しなくてはなりません。勿論技術的に難しい点は当然あるでしょう。しかし、材料メーカーと問題点を話し合って解決策を探らなくてはなりません。又技能か不足しているのであれば施工出来るように研修を受ける必要もあると思います。この業者さんはそれらを放棄してしまっています。当マンションが漏水を上手く防止できないのは、材料メーカーのスペックが悪いのであって我々施工者ではないという事を暗に仰っていたわけです。

このように 材料メーカーの提案しているスペックを実現しようという考え方がない工務店さんには絶対に発注してはならないと感じました。これまでにこの工務店さんに防水工事をお願いしてきましたが、自分達の業者さんを 見る目が無かった事を大いに反省した次第です。

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