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ハンカチに毛が生えたサイズだった息子の衣類変遷②

洗濯ばさみがたくさんついたやつの思い出といえば、祖母があれから乾いたものを引っ張って取り込んでいるのを叔母にとがめられていたエピソードがある。

乾いた洗濯物を、あまり背伸びができない祖母は私と逆の戦法で一片だけ掴んで引っ張っていたのだ。まめなんだかなんなんだかよく分からない祖母のことなので、私のYouTubeタイム捻出同様、とっとと取り込んだら結果は同じ くらいの感覚だったんだと思う。

しかしその洗濯グッズを共有する叔母からすれば、

「背が低いからわかるんだけど、あれをされると洗濯ばさみまで壊れる」

とイライラしていた。

そう、叔母はいろんな意味で正しかった。
私は日々洗濯バサミのあれからYouTubeタイム捻出のために引っ張ってなんでもかんでも取り込むので、案の定連結部分がビヨンとなった洗濯バサミがあちこちに散っている。

なんなら我が家ではステンレスの単品洗濯バサミもお菓子の留め具やらでたくさん愛用しているので、洗濯部門で入社してきたのにいつの間にか留め具部門に素知らぬ顔をして異動している奴らまでいる。

そんな不届きものを気が向いたらあれに繋ぎ直す。

あぁ、また洗濯バサミの話だ。

とにかく、わたしのアップデートされていない衣類データベースの中では何度メンバーを入れ替えようと、衣替えをしようと、息子の衣類はハンカチ以下 扱いだ。
そんなもんだから相変わらず一片洗濯戦法を続けてきたのだが、ついにそれが誤りだと思い知らされる時がきてしまったのだ。

そう、トコロテン方式でもいまいち乾かない。

なんということだ。
あんなに考えなしにぶら下げていてもそれなりに乾いてきたのに。
かろうじて夏場も乗り切ったのに。
ついに冬の寒さと密集では勝てなくなってしまったのだ。

私の目の前はうっすら暗くなってしまった。うっすら。

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