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炒飯と中古車




北南さんの記事にコメント頂いた皆さまありがとうございました。

私の場合は、北南さんの淫らな息づかいが
聞こえるほどの距離で過ごしてまして、

「くそっ!」とか、「いけねっ!」などの小声発言も漏れなく聞こえてしまいます。

加えて業務上の順番的に(順位ではない)北南さんの仕事を再確認するので、

日々どうしても関わらないわけにはいかんのですね。

なのでどうせなら北南さんも自信を持ってストレスなく仕事をして欲しいし、

なにより自分のイラつきも芽が小さなうちになんとかしとこう、

と思いまして、いろいろと模索していこうと考えてます。


さて、心を入れ替え、覚悟を決めた初日。

ある書類を作って提出してくれたのですが、よくある間違えポイントはもちろん、

その他のいつもは出来ているところも、ことごとく間違えてます。


もはや、
炒飯の美味しい炒め方手順書
を作成するところを、
危ない中古車の見分け方
が出来上がってきたレベル。

「こ、これは。ある意味天才。」

と、受け入れてる場合じゃなく、さすがにいかん。

普段なら、間違え箇所を赤字訂正して作り直してもらいます。

もちろん、ただ突き返すわけではなく、
ここはこうだからちがうよね

と説明をします。

しかし、北南さんの特徴なんですが、
人の話を最後まで聞かないんですね。


説明してる途中で、

「あっ、そうか」

と遮って作り直し始めるので、

「ほぅほぅ、飲み込みが速いなぁ」

と最初は思ったんですが、


作り直してきてくれた書類がだいたい間違ってます(笑)
ひどい時は4~5回ほどやり直し。


「わかりました」
「あっ、そっか」

と返事をしているのに、

「ほんとにわかってんの?」

なんて、聞けないし。


さて。

今回は

「すまん。ことごとくちがう(笑)もう一回、ぜんぜん急がないから見直してやってみて」

と、中古車見分け方を返しました。

どこが間違えてるのか、一切言いませんでした。

言われたところだけ言われた通りに直してるから、
いつまで経ってもミスが多いんじゃないかと。

考える力を…。もう学校の先生のような気分です。

しばらくして、

「確認お願いします」

と北南さんが再提出してくれた書類は、

美味しい餡掛け炒飯の作り方
にまでレベルアップしてました。

餡掛けという、余計なオリジナル要素だけ直せばほぼ合格レベル。

「ありがとう、なかなか完璧」

と返して、仕上げまでやってもらってようやく完成。

「そうか、そうか。この方法はいいぞ!」

と、一人喜んだ私。


午後になって。

北南さんが、再び別の書類を持ってきた。
ドキドキしながら確認する。

美味しい珈琲の淹れ方指南
のはずが、
F3戦闘機初心者向け操縦マニュアル
に仕上がっていた…。
(例えね、例え)

「ひどくなっとる…。て、手強い」

午後はもう集中力がなくなってしまうんだろうか。


本日もイラつかないように頑張ってます。

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