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『デザインの仕事 (ちくま文庫 よ-34-1)』 寄藤文平

今も、仕事を枠組みから見直す時には、その時期に培った考え方で発想しているところがあります。たとえば、仕事をしているとささいな金銭的なことで交渉しなければならない場面も出てきますが、僕としてはその状況自体を「アイデアがうまくいっていない証拠だ」と捉えているんです。さきほど言ったように、アイデアが本当にほかをぶっちぎるほど独創的なら、ささいな金額交渉をする必要もないはずなんです。仕事の可能性が大きく広がっていく時にこまごまとした金額に目が向くはずがないでしょう。

p69

この人たちにとって、お金は「もらう」ものであって「つくる」ものじゃないんだなという感じがして、それでいてお金をくれる会社に対してはあれこれ文句をつけて、じゃあ辞めて自分で稼げばいいじゃないかって思うんですけど、そんなつもりはぜんぜんないらしく、何の話をしているのか僕にはわからなかったですね。

p72

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