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岩の原ぶどう園について

みなさん初めまして。明治大学アグリサイエンス研究室 4年 鈴木海大です。先日、松尾さんからお誘いいただき、新潟県上越市にある岩の原ぶどう園に伺いました。

岩の原ぶどう園は、1890年に創業者である、川上善兵衛さんがぶどう園を作ったところから始まりました。川上善兵衛さんは、日本ワインの第一人者で、あのマスカット・べーリーAを誕生させました。

川上善兵衛さんの銅像

新幹線で向かい、お昼前にぶどう園に到着しました。最初に岩の原ぶどう園の方から、川上善兵衛さんの生い立ちや功績、岩の原ぶどう園の説明をしていただきました。ここでは、川上善兵衛さんの努力の凄さや日本ワインの歴史、岩の原ぶどう園の取り組みについて学ぶことができました。

次に、圃場の見学をさせて頂きました。まず最初に驚いたのは圃場自体の広さです。岩の原ぶどう園ならではの広い土地いっぱいにぶどう畑が広がっており、感動しました。

マスカット・べーリーAの圃場

上越市では冬に大量の雪が降るので、棚が潰されないように、2m30cmと高く設計されています。そのため、収穫などの作業は、脚立を使用して行うそうです。想像してもらえばわかると思いますが、毎回脚立に乗り降りするのはすごく大変なことです。この他にも、棚を雪から守るための様々な工夫が施されており、感心しました。

圃場では、仕立て方や栽培方法の説明があり、実際にぶどうを試食させていただきました。糖度は20度を超えるらしく、とても甘かったです。また、ぶどうの房は大きく、粒の数も多かったです。ぶどうの樹の中には樹齢70年を超えるものもあり、驚いたと同時に、岩の原ぶどう園の圃場管理の徹底に感服しました。

有機圃場のマスカット・べーリーA

圃場見学の後は、テイスティングをしました。岩の原ぶどう園で醸造されている様々な種類のワインの飲ませていただきました。白ワイン3種、赤ワイン4種の他に、昼食の際にスパークリングワイン2種をいただきました。個人的に1番好きだったのは、ローズ・シオターという白ワインです。パイナップルのような香りが広がり、とても飲みやすかったです。私には違いが明確にはわかりませんでしたが、他の方々はワインのプロなので、様々な香りや味、合う料理に関する議論がされ、勉強になりました。

テイスティングしたワイン
グラスの下にワイン名記載

その後、醸造庫を見学させて頂きました。タンクは6000Lも入る大きなタンクもあれば、小さなタンクもありました。樽の貯蔵庫は、半地下にあり、近くの水路の冷気を利用するという昔ながらの設計がそのまま残っていました。また、「雪室」という施設があり、ここでは冬に降った雪を大きな倉庫に保管し、その冷気で貯蔵庫内の温度調節をするということが行われていました。冬に降った雪がまだ残っていることに驚きました。雪室内は雪の冷気だけなのにも関わらず、6℃ととても寒かったです。

醸造施設のタンク
樽の醸造庫

最後に、発酵途中のワインをいただきました。簡単に言うと、ぶどうジュースとワインの間の液体で、発酵途中なので、発砲性が高く、写真の通り泡がたくさん出てきました。とても美味しかったです。発酵を止めるために、タンクの周りを氷で覆い、温度を下げていました。岩の原ぶどう園ならではの飲み物だと思います。

発酵途中のワイン

見学を通して、様々なことを勉強することができ、貴重な経験になりました。特に、ぶどうの樹の仕立て方や栽培方法は、実際に黒川農場で育ててるので、参考にしたいと思います。

お誘いいただいた松尾さんと、岩の原ぶどう園の方々に、この場を借りて改めてお礼を申し上げます。ありがとうございました。

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