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28【恋愛小説もどき×親友との思い出】

学校では、体育祭のことが話し合われたり、
毎年恒例の仮装やパネルの準備が
連日行われるようになっていた
私は雑用をしながら、
めがねくんとぽにが忙しく動き回っている様子を
2人の仕事ぶりは見ていて気持ちいいな、
と他人事のように遠目で見ていた

その時、同じ教室にいた彼と、一瞬目が合ってしまった
そして、すぐにそらされてしまった、、、
ああ、そうか、別れたんや
彼じゃなくて、元彼やな
元彼に対して、ドライな自分を自覚する

まだ昨日の衝撃が残っていて、
一日中現実と非現実を彷徨っているような感覚があった
昨日は深夜まで、どうして家族が離れて暮らすのか、
母にとことん話を聞いていた
納得できないこともあったけど、
受け入れるしかなかった

それにしても、睡眠不足による疲労で身体が重たい
寝落ちしそうになった時、
誰かに肩をぽん、と叩かれた

「おいこら、白目むいてるやつ、手伝え!笑」

めがねくんだった
あれ、なんか今日かっこいい、、、
めがねくんが眼鏡を外していた!
私はめがねくんの切れ長の目が好き
眼鏡がない分、高い鼻とくしゃっと笑ったかわいい目がよく見える
きゅんとなった

「何、めがね、はずして、なんで?」
やばい、動揺し過ぎて、自分でも何言ってるか分からん、、

「何?顔真っ赤やん、俺がセクハラしたから?笑」
そういえば、めがねくんは私の肩をぽんと叩いた
でも、全然エロさはなかった
「がんばれよ」と言っているみたいだった

「ありがとう!」
「いや、お礼はいらんから、マジで手伝え!」
、、、勘違いのようだった

その後、いっぱい手伝わされるのかと思いきや、
実行委員のめがねくんが率先してふざけ始めた
アンジェラアキの『手紙』に合わせて替え歌までやり始める

「時間とお金に~余裕があるなら~サルに花札を~教えたい~優しく♪」

『千原ジュニアの座王』でロングコートダディ堂前さんが
歌ってたやつパクってるやん!
と思ったけど、私もお気に入りの場面だったので笑った!
最後におまけで「優しく」がついてるのが、めっちゃ好き

「堂前さんと西森さんの対決、
 西森さん確かに上手かったけど、
 俺は堂前さんの好きやけどなあ!」
と同番組の感想を述べるめがねくん
うんうん、同感!
めがねくんと笑いのセンスが合うのかなあ、、嬉しい

お笑いっておもしろいーってなって一瞬で忘れてしまうこともあるけど
ほんまに面白かったのって、名言みたいに残る
私は頭の中に、ロングコートダディさんの作品集ができている
上方漫才でやっていたaikoのカブトムシのネタは、
TikTokで初めて見た時面白すぎてびっくりした!
何回も見たけど、やっぱり面白い!完成度がすごい!

私はめがねくんのおかげで、
この時だけは、家族の不運をすっかり忘れることができた
体育祭の本番はもうすぐだった
それが終わった後、家族が離れて暮らす日が来る











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