外飲みという冒険
晴れていたし、充分な時間もあったので1時間ほど電車に乗って、初めての店で17時過ぎから飲み始めた。
年が明けてから月1回くらいの間隔で外飲みをしている。いつも行くのは知り合いの店で、かつての飲み友達と毎回遭遇して飲み過ぎてしまい、お決まりのように泥酔状態で帰宅していた。
それはそれでいいのだが、私もいい大人だし、久しぶりに節度ある外飲みをしてみようと思い、以前から気になっていた店を訪れてみた。
良い店だった。
問題は店を出た時点で空がまだ明るかったことか。
当然もう1軒行って、それで済むはずもなく、節度ある状態で真っ直ぐ帰宅したとは絶対ならず、途中下車していつもの店に顔を出してしまった。
そのあたりから記憶が断片化している。
雑念を払って無我の境地に到達できることが酒を飲む効用の一つであるが、そういう境地に一瞬でも身を置けることはとても幸せなことなのだとあらためて思う。
そもそも明るいうちから酒を飲めること自体が幸せそのものなのだし。
4年間家飲みを続けてきた身にとっては、外飲みはほとんど冒険の領域で、これから先の生活にとって大いなる楽しみの一つになりそうだ。
数年前までは外飲みが毎日の習慣だったのに、こんなふうに変わるとは自分でも驚きだ。
しばらくはこの新鮮さを失わないように、節度ある生活をしていこうと、少なくとも今はそう考えている。
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