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日本語の美しさと人の美しさ
皇族に対しては特に強い興味も持たずに過ごしてきたのだが、先日、書店に平積みにされていたさる皇族著作の文庫本を手に取ってパラパラと見て、迷わず購入した。
まず、こんなにきれいな日本語を使う人が存在していることに驚いた。
そして読み進めるうちに少し悲しくなった。
なぜならどんな本も読み終わる時がくるから。
もちろん再読はできる。でも初読は一生に一度なのだ。
そして、読み終わってしまった。
思えば赤と青はこれから未来が始まる夜明けの色だ。
オックスフォードのガウンの色が、そういうことと関係あるのかわからないが。
たぶん皇族以外にも著者のような美しい人たちはいるのだろう。
それでも、やはり皇族の人たちは別ものに違いない。
生まれた瞬間から自分の意思とは無関係に、とんでもない負荷を背負わされ、無条件でそれを受け入れてこの国を支えてきてくれた。
そのことには感謝しかない。
それぞれがいる世界で幸せのあり方も違うとは思うが、著者には幸せになってほしいと思った。
「赤と青のガウン」彬子女王 著
久々の良書だ。
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